「木材」の連鎖倒産を引き起こした、金融機関の要請

日高と栗島、資金繰りが限界に

(写真はイメージ)

 日高ランバー(日高)は1991年11月に設立。木材、建材などを販売していたが、2014年9月、主力得意先の民事再生法申請により1億円を超える焦げ付きを抱えてしまう。当時の日高の年商は約7億円。7億円の年商に対して1億円を超える不良債権は大きな痛手だ。その後、倒産防止共済による資金導入や役員借り入れなどによって何とか危機を乗り切る。  しかし、大口焦げ付きの痛みというのはまさに“ボディーブロー”のようにその後ジワジワと響いてくるもの。あれから約5年。資金繰りは常時多忙な状態で、近時は売り上げも伸び悩んだことでさらに苦しさが増し、最後は法外な利息を取る高利業者に苦しめられ、事業継続を断念した。  この日高を最大の得意先としていたのが栗島木材(栗島)である。栗島の創業は55年、業歴60年を超える老舗の木材卸だ。ピーク時には約20億円の年商を確保していたが、リーマン・ショック後は窮状に陥り、金融機関に対して借入金の返済条件変更(リスケ)を要請していた。  その後、業績回復を受け借入金返済の増額を金融機関から要請されるが、その額がそれまでの8・5倍という厳しい条件を課され、栗島は再び資金繰りに窮する事態に陥る。そのようななか、こちらも資金繰りが限界に達していた日高がついに事業を停止。日高からの入金を頼みの綱としていた栗島は万策尽き、日高の弁護士介入の翌日、連鎖倒産する格好で事業を停止した。  日高も栗島も、主力得意先の破綻により自らも倒れたケース。やはり、特定の取引先に過度に依存しないことは与信管理の要ともいえる。 <企業概要> ◇栗島木材 住所:埼玉県熊谷市柿沼239―5 代表:栗田健司氏ほか1名 資本金:1000万円 年売上高:約8億7300万円(18年3月期) 負債:約4億9300万円 ◇日高ランバー 住所:埼玉県日高市下大谷沢835 代表:本橋義治氏 資本金:1000万円 年売上高:約6億円(18年9月期) 負債:約2億9600万円

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