トヨタと阪大、介護スタッフの負担を軽減するAIを開発

車いすの人物認識と文章生成

 大阪大学の高野渉特任教授はトヨタ自動車と共同で、介護現場の人の行動を識別して言語化する人工知能(AI)技術を開発した。カメラで身体骨格の動きのみを識別して行動を識別する。服装や個人の違いに左右されずに識別できるようになる。入居者の1日の暮らしをまとめた日誌の作成支援を目指す。  AI技術でカメラの映像から人体の肩や肘、膝、足などの18箇所の位置を推定して、身体の動きのデータを作る。この身体動作データと「テーブルに座る」、「ベッドから起き上がる」、「いすから車いすに移乗する」などの介護施設で行われる21種類の行動との適合性を計算する。  まず入居者2人が21行動をそれぞれ5回試行して210本の映像を撮影した。映像から身体動作データを取り出し、行動を説明した短文と結びつける。身体動作の識別率は7割。行動説明文には「車いすで移動」や「車いすで方向転換」など重なる表現があるため、AIで生成した文章の正答率は93%だった。  身体動作データを用いると、映像データをそのまま行動識別に使う手法よりも、服装などの見た目の影響を受けにくい。身体動作データから筋肉の負荷や消費カロリーなども推定できる。  現在はシンプルな行動の短文生成で識別率を高めている段階。今後、生成文の要約や「おしゃべりを楽しんだ」などの感情を含む文章の生成も進める。  カメラ映像を見て日誌を作成するのはスタッフの業務負担となっている。

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