屋内の点検しやすく、経産省がドローン運用指針改訂

プラントの保守点検業務を効率化

プラント保守でドローンへのニーズが高まっている(イメージ)

 経済産業省は石油・化学プラントの保守で飛行ロボット(ドローン)を安全に運用するためのガイドライン(指針)を見直す。ドローンをプラント屋外に加え、煙突など屋内で運用するためのルールを新たに盛り込む。有識者やドローンメーカーなどが参加する研究会を年内に発足して議論し、2020年3月に改訂する。保守業務の人手不足が深刻化する中、ドローンの活用範囲を広げて業務を合理化し、プラントの生産性向上につなげる。  ドローンを使ってプラントの煙突やタンク類、配管内部の腐食状態などを確認するための飛行要件を現行指針に追加する。研究会では、まずドローンを屋内で操作する際の、全地球測位システム(GPS)といった通信電波への影響などリスクや課題を洗い出し、論点を整理する。12月―20年2月をめどにプラント屋内でドローンを飛行させる実証実験を行う。結果を参考に指針を改訂する。  経産省は総務省消防庁、厚生労働省と連携し、3月にプラントの保安分野におけるドローン活用に向けた指針を策定。プラントが稼働中の「通常運転時」、保守中や遊休設備などで火気の使用制限がない「設備開放時」、火災などの事故が発生または発生する恐れのある「災害時」の三つの状態に分け、安全な運用に向けた各状態ごとのリスクアセスメントやリスク対策の留意事項を整理した。  現在、石油コンビナートだけで全国に約700事業所(内陸部のプラントを除く)あり、JXTGエネルギーや三菱ケミカルなどの大手を中心にドローンを使った屋外での保守業務が始まっている。  現在の指針ではプラント事業者の私有地屋外を適用範囲と定めており、屋内は対象にしていない。屋内でドローンを運用し、業務を効率化したい事業者からのニーズに対応し指針を策定する。また石油・化学プラントなどの保守をめぐってはベテラン従業員の引退など人手不足が深刻化し、保安力の維持も課題になっている。

続きを読む

関連する記事はこちら

特集