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カルソニックカンセイが新生「マレリ」で22年に上場へ

投資ファンドが資金回収、自動車部品メーカーの再編に拍車
カルソニックカンセイが新生「マレリ」で22年に上場へ

マレリ軸に自動車部品の再編へ

カルソニックカンセイ(さいたま市北区)が2022年をめどに、東京証券取引所への上場を目指していることが分かった。同社親会社のマニエッティ・マレリCKホールディングスの全株式を保有する米プライベート・エクイティ(未公開株)投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)のイグジット(資金回収)とみられる。マニエッティは現在、カルソカンなど傘下の自動車部品メーカー2社の事業統合や組織再編を進めており、整理ができ次第、早期の上場を目指す。

 複数の関係者が明らかにした。マニエッティは、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の自動車部品部門だった伊マニエッティ・マレリ(MM)と、カルソカンを傘下に持つ。総売上高は約146億ユーロ(約1兆8000億円)で、世界第7位の独立系自動車部品メーカー。

 カルソカンは長年、日産自動車の系列サプライヤーだったが、KKRが17年に約4700億円でカルソカンを買収。さらにKKRは19年にカルソカンを通じてMMを約58億ユーロで買収した。10月には社名をマレリに改称、2社の統合を進めてマレリとして上場させる。

 またカルソニックカンセイ栃木(栃木県佐野市)などカルソカン子会社の国内工場の操業停止も決めるなど生産拠点の再編にも着手しており、上場に向けて収益性と企業価値の向上を目指している。

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日刊工業新聞2019年9月24日

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