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マツダ系大手サプライヤー、米国とインドで自動車部品の生産を始める理由

ヒロテック、マツダ以外の完成車メーカーにも排気系部品などを供給
マツダ系大手サプライヤー、米国とインドで自動車部品の生産を始める理由

ヒロテックの排気系部品(同社公式サイトより)

 ヒロテック(広島市佐伯区)は、2020―21年にかけインドと米国で自動車部品の生産を始める。両国ともにこれまでは部品生産設備の工場しかなかったが、それぞれ自動車部品工場を立ち上げ、スズキとマツダの現地工場に部品を供給する。投資額はそれぞれ7億7000万ルピー(約11億5800万円)、4800万ドル(約52億円)。

 インド子会社「ヒロテック・マーク・エギゾースト・システムズ」は西部グジャラート州モデラに立地。資本金4億ルピー(約6億円)はヒロテックが55%、現地部品メーカーのマーク・エギゾースト・システムズが残りを出資した。

 工場は敷地面積1万7200平方メートル、建屋面積5200平方メートル。近く完成し、20年2月から排気部品の量産を始め、スズキ子会社のスズキ・モーター・グジャラートに供給する。生産能力は年間20万台分。

 一方、米国生産会社「ヒロテック・マニュファクチャリング・アメリカ」は、テネシー州ファイエットビルに本社を置く。資本金2000万ドル(約21億6340万円)は子会社のヒロテックアメリカが全額出資する。

 工場は土地面積13万7000平方メートル、建屋面積1万3000平方メートル。21年に量産開始し、隣接するアラバマ州にトヨタ自動車と共同で進出するマツダの工場に向け排気部品やプレス部品を供給する。生産能力は年間15万台分。

 同社が海外で自動車部品を作るのは、メキシコ、中国、タイに次ぎ4、5カ国目となる。

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日刊工業新聞2019年9月19日

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