日本発の宇宙開発ビジネス、羽ばたく

ハクトが2016年に月面探査ローバー打ち上げへ

ローバー開発の現場。右は袴田社長

米XPRIZE財団が主催し、米グーグルがスポンサーを務める国際的な月面探査レース「Google Luner XPRIZE」に2010年からチャレンジしている日本のチーム、ハクト。Astrobotic Technologyと2016年後半に打ち上げ予定の同社の輸送機に相乗りする契約を交わしたことを発表している。チームを率いる袴田武史代表は映画「スター・ウォーズ」の世界を夢見て、日本から宇宙開発ビジネスの道を切り開こうと奮闘する。月への切符を手に入れ、さらなる広い地平を見据えて大きな一歩を踏み出す。 ■月面探査レースの中間賞も獲得  2015年1月、月面に無人機を送り込む国際探査レースに、日本から唯一参戦している民間チーム「HAKUTO(ハクト)」が、同レースを主催する財団から開発資金援助を受けられる賞に選ばれた。獲得資金は50万ドル(約6000万円)。米宇宙開発ベンチャーと連携して2016年末までにハクトが開発した探査車をロケットで打ち上げる。  同レース「グーグル・ルナ・エックスプライズ」は米グーグルがスポンサーで、賞金総額は3000万ドル(約35億円)。各国18チームが参戦している。巨額の費用がかかる開発や打ち上げの経済的支援のために「中間賞」(賞金総額525万ドル)が設けられ、5チームを選定。ハクトは50万ドルの資金を獲得した。  ハクトには、小惑星探査機「はやぶさ2」の開発などに携わった宇宙ロボットの第一人者、吉田和哉東北大大学院教授らが参加。ハクトが開発する探査車は4輪の本体と2輪の子機をロープでつなぐ構造。14年12月、本体が約45分かけて百数十メートルを完走し、子機が急斜面での走行実験に成功している。  本戦のレースでは月面を500メートル以上走行。高解像度の動画や静止画データなどを地球へ送信すれば、賞金が贈られる。

続きを読む

特集