いざお盆!渋滞はいつがピーク?渋滞予報士に聞いた

NEXCO東日本 小宮奈保⼦さん

NEXCO東日本6代目「渋滞予報士」小宮奈保⼦さん

 今日からお盆休み、という人も多いだろう。2019年お盆の渋滞はどんな傾向があるのだろうか。渋滞を避けるにはいつ出かけるのがよいだろうか。気になる情報をNEXCO東日本の6代目「渋滞予報士」小宮奈保⼦さんに聞いた。(取材・昆梓紗) ―今年のお盆の渋滞傾向を教えてください。  今年は山の日が3連休にあたるため、高速道路の利用が増えると見込んでいます。ただ休日が続くことでお出かけのタイミングが分散傾向にあるため、30キロメートルを超えるような長い渋滞は減ると見込んでいます。  方面ごとのピークの日にちについて、下り方面は10日に長い渋滞が多くなり、11日にピークを迎える予測です。上り方面は13日に渋滞が増え、ピークは14日~15日になると見込んでいます。  したがって、下り方面は13日~14日、上り方面は16日~17日の利用がおすすめです。 ―特に渋滞しやすい場所は。  NEXCO東日本において特に長い渋滞が予測されているのは、11日朝に関越自動車道の東松山インターチェンジ(IC)、14日夕方に東北自動車道の上河内ICとなっています。ここは普段から渋滞しやすい場所です。 ―なぜこの場所ではここまで長い渋滞になるのでしょうか。  サグ(下り坂から登り坂の変化点)など道路構造上の問題と、利用者が多いという両方の問題があります。上り坂で無意識な速度低下を注意喚起する看板を設置するなどの対策を進めています。 ―お盆以外にもゴールデンウイークや年末年始など、連休はいくつかありますが、一番混むのは。  渋滞のボリュームが大きいのは、やはりお盆ですね。帰省のための移動が多いので距離としても長くなってくるのかなと思います。 ―渋滞予測はどのように行っているのでしょうか。  基本的には過去3年間、似たような曜日の配列の年や直近の年を抽出し、それぞれの渋滞原因をチェックしグラフを重ね合わせて算出しています。しかしそのデータをそのまま使用できるわけではなく、「今年新しく開通した道路」などの要素に応じて補正していきます。 ―考慮しなければならない要素はかなり多くありそうですね。  近隣での大規模イベント開催、潮干狩りシーズンであれば潮の満ち引きなど、大きく人が動く要素は注視します。新しいレジャー施設のオープンなどは、初年は難しいところがあるため考慮しながら予測をします。 また天気も大きな要素です。予測を立てるときは天気がわからないので「天気は悪くない」という前提で予測を立てています。しかし実際に連休に入って天気が悪いと利用者の出足も悪くなるので、渋滞の傾向も変わってきます。 ―今年のゴールデンウイークの10連休では予測が外れたと伺いました。  今年は前代未聞の10連休だったので過去の事例がなく、利用者がどういった行動をするかが予測しにくいものでした。また前半に天気が悪かったという点も、予測とのずれを生じさせた要因の1つです。  やはり実際にお出かけする際には渋滞予測と合わせて、最新の道路情報や天気予報を確認していただければと思います。 ―技術革新で渋滞予測が変わってきた部分はありますか。  東京湾アクアライン上り線では、NTTドコモと共同で人工知能(AI)技術を活用した実証実験を行っています。正午時点でどれだけ房総半島に人がいるかといった情報を元に、その日の夕方の渋滞をAIが予知するという取組みです。的中率は90%以上です。 ―渋滞予測や研究の結果、渋滞は減ってきているのでしょうか。  新しく開通する路線がある関係で、統計的には残念ながら横ばいで推移しています。しかし去年開通した東京外環自動車道の三郷~高谷ジャンクション間の千葉区間では「ペースメーカーライト」をあらかじめ建設時に設置しています。ペースメーカーライトとは、マラソンのペースメーカーのように道路脇のランプで光を一定の速さで走らせ速度低下に気づかせるものです。 ―渋滞対策は利用者と協力することが欠かせません。  上り坂やサグでは標識を設置していますので、見かけた際には速度が落ちていないか気にしていただきたいです。またどうしても渋滞にはまってしまうことはあると思います。その時にはむやみな車間変更を控え、車間距離を確保することで、渋滞の発生や悪化を防ぐとともに、事故の予防にもつながります。

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