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ANAの機内食で神奈川の名産品をおもてなし

日本発便のファーストクラスとビジネスクラスで
ANAの機内食で神奈川の名産品をおもてなし

ANAが羽田と成田の国際線スイートラウンジで提供する「相模の赤玉子を使用したプリン」

 9月から機内や空港ラウンジで、神奈川県の名産品を取り上げる全日本空輸(ANA)は8月25日、横浜市内で発表会を開いた。機内食などで全国47都道府県の名産品を紹介する「テイスト オブ ジャパン バイ ANA(Tastes of JAPAN by ANA)」の一環。神奈川県は滋賀県、新潟県とともに、第9弾として9月から11月まで取り上げる。

 テイスト オブ ジャパンは、2013年9月にスタート。食や酒、スイーツ、文化などをテーマに3カ月間、3都道府県を特集する。約4年ですべて網羅する予定で、首都圏では神奈川県が最初の紹介となった。

 ANAを傘下に持つANAホールディングスの片野坂真哉社長は、県内の川崎市在住。神奈川県が首都圏初の紹介となった理由を、「箱根旧街道が史跡に指定されて55年、丹沢大山国定公園も50年と節目の年。羽田に近く、首都圏で存在が大きい」と説明した。

 機内食では、日本発便のファーストクラスとビジネスクラスで、県産品を使ったメニューを提供。欧米線のファーストでは「湘南ポークの薄かつ丼」を、北米線のビジネスは「エッグベネディクト 湘南ポークのソーセージ添え」を、いずれも9月1日から11月30日まで用意する。

 空港のラウンジでも、名産品を使ったメニューやスイーツ、県内の蔵元の日本酒を用意。羽田国際線ターミナルでは、最上級ラウンジ「スイートラウンジ」で「横浜ビーフ 黒毛和牛サーロインステーキ」を、9月1日から30日まで提供する。また、羽田と成田の国際線スイートラウンジでは、「相模の赤玉子を使用したプリン」や「小田原っこ(蒸しかまぼこ)」「神奈川県二宮町産 たまねぎドレッシング」「箱根山(和菓子)」を、9月1日から11月30日まで用意する。

 県内の日本酒は、羽田国際線ANAラウンジで提供。9月は「曽我の誉 純米大吟醸酒(石井醸造)」「特別純米酒 松みどり 火入れ(中澤酒造)」「箱根山 純米酒(井上酒造)」「吟造り純米 丹沢山(川西屋酒造店)」を用意し、10月は「白笹鼓 自然酒 純米吟醸(金井酒造店)」「大吟醸 杜氏のよろこび(吉川醸造)」「酒田錦 吟醸辛口(瀬戸酒造店)」「残草蓬莱 純米 緑ラベル(大矢孝酒造)」、11月は「相模灘 特別純米(久保田酒造)」「特別純米 盛升(黄金井酒造)」「吟望 天青 純米酒(熊澤酒造)」「巌乃泉 本醸造(清水酒造)」を提供する。

 片野坂社長は、「日本酒は奥深い。世界中のお酒で、一番優れているのは日本酒だと思う。フランスでは白ワインに負けないと聞いた。日本酒は水が大切なので、(県内の)秦野など水が良いところで良い酒ができるのだろう」と話した。また、「外国人が気に入った銘柄のラベルをスマートフォンで撮ると、人気が広がるのでは」と述べ、空港での日本酒との出会いがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて、海外に広まることに期待を示した。

 県内お薦めの場所を訪ねると、「鎌倉大仏の裏から森の中を歩いて、新田義貞が攻めた化粧坂(けわいざか)を通り、最後は鎌倉の商店街に出るトレッキングコースが最高」と話した。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
ANAが機内食やラウンジで都道府県の名産品を紹介するテイスト オブ ジャパン。9月から11月は神奈川県と滋賀県、新潟県で、首都圏最初の紹介は神奈川県になりました。神奈川在住の片野坂社長にお薦めスポットも聞いてみました。各都道府県の名産品を紹介する取り組みは、JALが先行しています。

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