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はやぶさ2、2回目の着陸「完璧な成功」

はやぶさ2、2回目の着陸「完璧な成功」

はやぶさ2のタッチダウンを確認し笑顔を浮かべるプロジェクトのメンバー(モニター画像)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日11時半からの会見で、小惑星探査機「はやぶさ2」が10時6分に小惑星「リュウグウ」へ2回目のタッチダウン(着陸)に成功したと発表した。久保田孝宇宙科学研究所研究総主幹は記者会見で「チームの経験や技術と併せて、はやぶさ2がチームの思いをくみ取り、完璧な成功に結びついたのでは」と笑顔をみせた。はやぶさ2からの信号は10時20分ごろに受信。JAXA相模原キャンパス(相模原市)の管制室には拍手と歓声がわき上がった。14時から津田雄一プロジェクトマネージャらが会見を開き、着陸の詳細を発表する。

 はやぶさ2の着陸は2月に実施した1回目に次ぐもので、今回は4月にリュウグウに作った人工クレーターから地下の砂や石を初めて採取したとみられる。11日9時41分ごろに高度30メートルに達し、着陸予定領域にあり降下の目印となるターゲットマーカー(TM)を視野に据えた。さらに高度8・5メートルに降下し、その後、着陸地点に平行になるよう機体の姿勢を傾け、10時6分ごろにタッチダウン。その後上昇し、リュウグウの上空20キロメートルに位置するホームポジションに帰還する。

 はやぶさ2は2014年12月3日に打ち上げられた。18年6月に地球から3億キロメートル離れたリュウグウに到着。1年かけて写真撮影や観測を続けてきた。19年2月22日には1回目の着陸に成功。リュウグウの岩石採取に成功したとみられる。4月5日には金属の塊をリュウグウに衝突させ、人工クレーターを作ることに成功していた。今後は19年11-12月ごろにリュウグウを出発。20年末ごろに地球に到着する予定。
久保田孝JAXA宇宙科学研究所研究総主幹

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