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銀行、最も年収が多いのはどこ?

東京商工リサーチ調べ。平均年間給与のトップは879万5,000円
東京商工リサーチの調べによると、2015年3月期の国内銀行101行の平均年間給与は616万円だった。前年(612万円)より4万円(0.6%)増加し3年連続で前年を上回った。だが、ピークだった2007年3月期(650万3,000円)とは34万3,000円の差がある。

 平均年間給与のトップは2年連続で三井住友銀行(879万5,000円)。2位は前年と同じ東京スター銀行(821万2,000円)、3位はスルガ銀行(793万1,000円)で前年4位から順位を上げた。本調査は国内銀行のうち2006年3月期~2015年3月期の有価証券報告書などで、従業員数、平均年間給与、平均年齢が判明した101行を対象にまとめた。

 従業員の平均年齢別で平均年間給与をみると、40歳以上は東京スター銀行(平均年齢40.8歳、821万2,000円)、39歳以上40歳未満は静岡銀行(同39.3歳、766万6,000円)、38歳以上39歳未満は三菱東京UFJ銀行(同38.0歳、791万6,000円)、38歳未満は三井住友銀行(同37.2歳、879万5,000円)が、それぞれトップ。平均年齢の若い層では、大手行と有力地銀が上位に並んだ。

 平均年間給与の増額上位5行は、トップが愛媛銀行(62万6,000円増)。2位は三井住友銀行(47万7,000円増)、3位はきらやか銀行(31万3,000円増)、4位は高知銀行(28万円増)、5位は東京都民銀行(24万4,000円増)だった。

 101行のうち増額は61行(大手行5行、地方銀行33行、第二地銀23行)で、定期昇給や賞与などの増加が平均年間給与を押し上げた。一方、最も減少したのは沖縄海邦銀行(19万2,000円減)で、次いで山陰合同銀行(17万9,000円減)、千葉興業銀行(15万9,000円減)、第三銀行(15万6,000円減)、清水銀行(13万円減)と続く。

 業態別の平均年間給与は、大手行が747万7,000円(前年比3万7,000円増、同0.5%増)、地方銀行が632万5,000円(同2万2,000円増、同0.3%増)、第二地銀は560万7,000円(同6万円増、同1.0%増)と、全業態で前年を上回った。安倍政権の賃上げ要請を受けて銀行業界でも賃上げやベースアップに動いた。

 だが、国内業務は低金利の貸出競争が激化しており、海外向けの高収益部門を展開する大手と、地場企業への貸出など低収益運用を中心とする地方銀行・第二地銀との差は広がっているという。

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日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
日本のサラリーマンの2013年の平均年収は約414万円です。

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