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ステップ踏んで認知症予防?デンマークの運動用タイルとは

介護・リハビリ施設に導入
ステップ踏んで認知症予防?デンマークの運動用タイルとは

モトタイルを利用して運動中のルンド取締役

 デンマークのエンターテインメント・ロボティックス社の運動用タイル「モトタイル」の販売が好調だ。高齢者向けの介護施設やリハビリセンターなどで導入が進んでいる。

 モトタイルは、10枚のタイルと、専用アプリをインストールしたタブレット、充電器が三つで1セット。利用者は、タイルを床に並べ、そのタイルに連動したタブレットからプログラムを選択。タイルの点灯に合わせてステップを踏む。

 同製品の開発者であり、同社取締役のヘンリック・H・ルンド氏は同製品について、「運動機能の向上での効果、認知症の予防や心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療にも役立つ」とする。さらにルールが簡単で「楽しみながら利用できる」といった同製品の特徴を説明する。

 世界でのモトタイルの販売台数は約800台。価格は1台78万5000円。日本では、ミズノの子会社セノー(千葉県松戸市)を代理店として2017年から販売を開始、累計販売台数は約100台という。

 今後は、同製品のプログラム数を現在の15から35に増加するほか、個々人に合った利用方法を提案するレコメンデーション機能を追加する。現在検証を進めており、年内の実用化を目指す。

同社の設立は1999年。人工知能やロボット工学を取り入れたオモチャ・ゲームの開発を行ってきた。

デンマークのほか、イタリア、アフリカのタンザニアに拠点を持つ。ルンド取締役は、デンマーク工科大の電気工学部の教授でもある。

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