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エプソンが新型スマートグラス、5G念頭にスマホ連携強化

エプソンが新型スマートグラス、5G念頭にスマホ連携強化

先発の商用機種「BT―350」による美術館での利用イメージ。絵画の横に解説文が映る

 セイコーエプソンは次世代USB規格「タイプC」に対応したスマートグラスの新機種を市場投入する。スマートフォン(スマホ)と接続して、スマホ向けアプリケーション(応用ソフト)や映像を楽しめる。高速・大容量の第5世代通信(5G)サービス開始を見据え、拡張現実(AR)機器として高まる大画面ニーズを取り込む。価格は約500ドル(約5万5000円)前後に設定。6月から全世界で順次、出荷する。

 エプソンの新製品「モベリオ BT―30C」は米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」搭載のスマホやパソコンと有線接続する。大画面で映像コンテンツや膨大な量のアンドロイドアプリを利用・視聴できる。主に個人向けを想定する。

 タイプC規格は高速のデータ転送が特徴で、ケーブル1本で音響・映像(AV)機器に映像を出力できる。また双方向のデータ通信が可能で、スマートグラスに搭載した各種センサーからの情報をスマホで処理し、視聴映像などに反映できるという。

 従来のモベリオはスマートグラスと、「Wi―Fi(ワイファイ)」や「ブルートゥース」の通信機能を持つコントローラーで構成されていた。自宅でレコーダーから録画映像を転送しておき、外出時に視聴するケースが多い。これまでスマホとの連携は十分でなく、今回の新機種はスマホの能力を最大限活用することを目指した。
日刊工業新聞2019年5月22日

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