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東大、起業家教育プログラムの創業実績が着実にアップ

10年間で80人輩出

 東京大学産学連携本部の起業家教育プログラム「東京大学アントレプレナー道場」が、起業数で着実に実績を積み上げている。同プログラムで学んだ学生・卒業生による創業が、10年間で約80人に達した。企業関係者によるベンチャー(VB)プラン作成指導や、若いVBトップとの交流を通じて文系学部生や理工系大学院生を後押しした結果、修了生の3分の1が起業した。研究型大学トップの東大で、起業家が次々と生まれる“イノベーション・エコシステム”実現の仕組みが整ってきた。
 
 受講生が興した企業としては、外資系企業への就職仲介サービスのハウテレビジョン(東京都渋谷区)、携帯電話用アプリケーション開発などを手がけるネイキッドテクノロジー(同新宿区)、ニュース配信業務のスマートニュース(同渋谷区)などITが多い。2005年度からの受講は約1800人、上級まで修了したのは約240人だ。

 道場では、ベンチャーキャピタル(VC)やVB関係者が助言者に付くビジネスプランコンテストなど初・中・上級の3クラスを用意。学生・教員合わせて年300件の起業相談を受ける産学連携本部と、高い実績で知られる東大の技術移転機関(TLO)やVCなどによって実践的な授業を実施している。ユーグレナやモルフォなど、東大卒業生によるVBが上場したこともPR効果になったという。

 年間を通じた受講生は当初、約260人だったが、ライブドア事件の後は約120人と急減した。ただ、多様なVBプランコンテストが立ち上がり、政府がVBをイノベーションの重要なプレーヤーに位置付け、成功例も出てきた。

 そのため受講に対する学生のニーズが安定化し、現在は160人程度となっている。東日本大震災の発生以降に置いたソーシャルVBのコースも人気となっている。
日刊工業新聞2015年4月3日科学技術・大学面
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
10年で80人は果たして多いのでしょうか。

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