横取りするチンパンジー、草食系のジンベイザメ?動物園・水族館がさらに楽しくなる!

ヒョウが狩ったとみられるブルーダイカー(中央)を食べるチンパンジー(中村美知夫京都大准教授提供)

 知っていれば動物園や水族館などがさらに楽しめる、動物たちの“新発見”をご紹介。連休中のお出かけの際に、彼らにぜひ注目してみてはいかがでしょう。 ヒョウが仕留めた直後とみられる獲物をチンパンジーが食べるのを世界で初めて観察したと、京都大学の中村美知夫准教授らのグループが発表した。人類が肉食獣を追い払って獲物を横取りする「対峙(たいじ)的死肉食」の起源が従来の説よりさかのぼる可能性があるという。論文が米科学誌の電子版に掲載された。 グループは2016年11月、アフリカ東部タンザニアにあるマハレ山塊国立公園の森林地域で、チンパンジーの群れがレイヨウの仲間の死体を樹上に引き上げ食べる様子を5時間半ほど観察した。死体の喉にヒョウとみられる牙の痕があり出血していたほか、ヒョウが近くで2回目撃され、チンパンジーが警戒する声を出していた。 日刊工業新聞2019年4月19日 体長が10メートル以上になる世界最大の魚類ジンベエザメが、海藻など植物性の餌も食べていることが、東京大学や沖縄美ら島財団などの研究グループの調査で分かった。グループは「サメが『草食系』とはやや意外だ」としている。 研究グループは、中性子の数が異なる窒素などの同位体に着目。食物連鎖で上位の動物ほど重い同位体の比率が高くなることから、体内に含まれる同位体の比率を調べて餌の推定を試みた。グループは漁網に入って捕獲されたジンベエザメ5匹の血液などを採取し、同位体の比率を調査。その結果、重い同位体の比率は、小魚や動物プランクトンのみを餌と想定した場合より低く、海藻など植物性の餌も食べていることが分かった。 ジンベエザメはおとなしい性格で知られ、これまで小魚や動物プランクトンが主食と考えられていた。研究成果は米科学誌に掲載された。 日刊工業新聞2019年1月21日 猫のざらざらした舌にヒントを得て、軽い力でも毛やゴミを効率良く取れるブラシを開発できる可能性があると、米ジョージア工科大学の研究チームが20日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。 猫の舌には、微小なとげ状の突起がびっしりと並んでいる。ペットのイエネコのほか、トラやライオンなど6種のネコ科動物について、突起をマイクロCT(コンピューター断層撮影装置)で調べたところ、内部は空洞で、先端がシャベルのようなU字形をしていた。 イエネコが舌で自らの毛をなめている様子を高速度撮影などで観察すると、しなやかな突起が太い毛だけでなく、細く柔らかい毛の間を通って皮膚に到達。空洞やU字形の部分にたまった唾液で体を清潔に保ったり、体温を下げたりすることも分かった。 3Dプリンターを使ってシリコーン樹脂などで突起が並んだ舌の形を再現し、ブラシとして使ってみると、軽い力で毛などを取ることができたという。 日刊工業新聞2018年11月21日 基礎生物学研究所季節生物学研究部門の新村毅特任助教らは、メダカの色覚が季節ごとに変化することを発見した。冬の条件下と夏の条件下で飼育したメダカの行動を比べたところ、繁殖期に濃くなるオレンジや赤などの体色への反応が異なった。人間の色覚が季節によって変化するとの報告もあり、動物共通の仕組みの可能性もある。 コンピューターグラフィックスで作成したリアルな「バーチャル・メダカ」をディスプレーに映し出し、冬のメダカと夏のメダカの反応の違いを探った。 白黒のバーチャル・メダカには共に弱い反応だったが、繁殖期を指すオレンジ色のバーチャル・メダカに対しては、夏のメダカが強く反応し、冬のメダカは反応しなかった。 遺伝子発現の変化を見ると、視覚をつかさどるオプシンや情報伝達経路の遺伝子の発現が冬は低下し、夏は上昇した。上昇には夏の水温上昇が重要だと見られる。 研究成果は科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。 日刊工業新聞2017年9月6日

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