【日立建機】社長が考える自動化技術の可能性

連載・企業研究/日立建機(6)

社長・平野耕太郎氏

 ―国内生産の再編に着手します。  「龍ケ崎工場(茨城県龍ケ崎市)でのミニホイールローダーの生産を(子会社の)日立建機ティエラ(滋賀県甲賀市)に移管する。土浦工場(茨城県土浦市)で手がけている大型の油圧ショベルも常陸那珂臨港工場(同ひたちなか市)で作るようにする。生産ラインの改善だけではなく、年配や女性も作業できることを目指している」  ―開発体制も見直します。  「開発効率を高めることを重視し、製品の大きさに応じて開発者を配置する。例えばホイールローダーの開発者が油圧ショベルの設計に加わることが考えられる。異なる製品での部品の共通化にも取り組む必要がある」  ―米国と英国で建設機械のレンタル事業に参入しました。  「顧客が自ら保有する建機とレンタルする機械を組み合わせて、建設現場で運用している。我々がレンタル事業を強化することで、一定期間経過したレンタル機を代理店を通じて中古市場に流通させることができ、保守サービスの提供を見込める。メーカー保証の中古建機なので、顧客も安心して導入できる。廃車になるまで建機の状況を把握することにつながり、連続性のある収益を見込める」  ―建機の稼働監視サービスの展開は。  「センサーを利用してエンジンオイルの劣化度合いを把握し、部品の故障予知に生かす。(予兆の)検知率が高まってきている。将来的に人工知能(AI)を油圧ショベルに取り込むことになるだろう」  ―建機業界では遠隔操作や自動化技術などの開発も進みつつあります。  「自然災害の復旧現場など、作業者が入りにくい場所で建機の遠隔操作が使われている。海外のように広大な現場でも安全を確保していればニーズが見込めるかもしれない。ただ、国内の一般的な土木の現場を踏まえると、遠隔操作を活用するのはなかなか難しいのではないか。研究は進めるが、現場に導入するのはそう簡単ではない」  ―親会社の日立製作所との連携は。  「日立は技術と優れた人材を持っており、開発で協力できるのは強みだ。同じグループなので、お互いの良さを共有できる」  ―2019年3月期売上高が1兆円の大台に乗る見通しです。  「1兆円は通過点だ。大事なのは規模ではないが、利益率にはこだわる。変わってきている顧客のニーズを取り込むことで、結果は後からついてくる。(サービス内容などの)中身の拡充を重視する」 (連載は孝志勇輔が担当しました)

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