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アップル、自動運転車すでに開発? 試験走行施設を物色中と英ガーディアン

ホンダと同じ、SF近郊の「ゴーメンタムステーション」利用か
アップル、自動運転車すでに開発? 試験走行施設を物色中と英ガーディアン

ゴーメンタムステーションの施設の一部(同施設のサイトから)

 アップルがすでに自動運転車を開発していて、その試験走行用に警備が厳重な試験施設をサンフランシスコ・ベイエリアで探しているー。英ガーディアン紙が14日、公文書の開示請求によって得られた内容をもとにこう報じた。アップルはコメントを辞退したが、「タイタン」と名付けられたアップルの電気自動車ベースの自動運転車プロジェクトは、これまで噂されているより、かなり進展しているかもしれないという。

 ガーディアンによれば、アップルの特別プロジェクトにかかわる複数のエンジニアが今年5月、サンフランシスコ近郊にあり、自動運転車などのテストサイトとして使われているゴーメンタムステーション(GoMentum Station)を訪問。職員との間で、いつ施設を使えるかなどについて話し合いを行ったという。さらに、ゴーメンタムステーションの所長もアップルが施設利用に関心を持っていることは認めたものの、秘密保持契約を盾にそれ以上の情報を明らかにしなかった。

 ゴーメンタムステーションの場所はもともと米海軍基地として使われ、現在はコントラコスタ交通局が運営。テストエリアの面積は2100エイカー(約840ヘクタール)で、19.6マイル(約31km)の舗装道路を持ち、一般市民の立ち入りが禁止されるなど、厳重な警備がなされている。同施設のウェブサイトによれば、現在のところ利用者の機密が守られる米国最大の自動車用テストサイトだという。

 すでに、メルセデスベンツやホンダがこの施設を使って、開発中の自動運転車などの試験走行を行っており、ホンダは7月に「アキュラRLX」の映像をユーチューブで公開している。
ニュースイッチオリジナル
藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
ガーディアンは先日も、グーグルが4年前に自動運転車の子会社を設立していたことを同じ手法ですっぱ抜いている。ただ、これで来年あたりにもアップル車が発売されるのかというと、さすがにそれはない。スマートフォンなどの電子製品と違って開発や量産の準備に時間がかかるためだ、ブルームバーグは2月、「早ければ2020年にも電気自動車の生産開始」と報じたが、それぐらいのタイミングが妥当だろう。

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