【坂東真理子】“良妻賢母”志向から変化、昭和女子大が目指す“場所”

理事長インタビュー

坂東真理子理事長・総長

 かつての昭和女子大学の“良妻賢母”志向を知る世代には、昨今の変化は驚くほどだろう。内閣府の初代男女共同参画局長だった坂東真理子理事長・総長のリードで、社会人女性らから刺激を受ける機会が増加。米国大学の日本校「テンプル大学ジャパンキャンパス」(TUJ)の誘致も予想外の展開だ。9月に新校舎へ迎えるTUJとの連携などを坂東理事長に聞いた。  ―協定校として米国の共学の大学と、カフェテリアや体育館の共同利用で、日常的な交流が始まります。  「本学では異文化体験の第一歩を、30年の歴史がある本学の海外キャンパス『昭和ボストン』で踏み出す学生が多い。しかしTUJでの英語の授業のレベルについていくのは容易ではない。まずはデザインやダンスなど技芸やサークルで一緒に活動することになる。交流をエキサイティングに感じ、本学を志望する生徒は今後、増えるだろう」  ―教育効果に加え、施設貸与で資産活用のメリットもあります。  「TUJの学長から、賃貸でよい場所を探していると聞いて申し入れた。体育館は築50年超のものがキャンパスの中央に、築10年強のものが道路を隔てた場所にあった。敷地の端が適切と考え、悩ましかったが新しい方を壊して再構築した」  ―社会人女性が同大ビジネス系の研究員になる現代ビジネス研究所がユニークです。  「個人の研究と、産学・地域の社会連携を推進する点に特徴がある。社会連携プロジェクトは当初、恐る恐る始められたが今や手が盛んに挙がり、全学で120件ほどだ。就職支援で助言をする社会人メンター制度も浸透している。キャンパスに多様な経験と知識のある人が来て、学生の育成に関わることは好ましい。大学はそういう場だ」  ―ダイバーシティ推進機構は社会人女性の教育プログラムに手広く取り組んでいます。  「18年に役員クラスを対象としたエグゼクティブ研修を実施した。中小企業の後継者向けの講座も反応がいい。会員企業数は40社弱だが、これを100社ほどにしたい」 (聞き手・編集委員・山本佳世子)

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