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日産主導の新型「軽」で三菱自の国内生産は上向くか

19年度には水島で年産36万台狙う
 三菱自動車は14日、新型軽自動車(三菱自の「ek」シリーズと日産自動車の「デイズ」シリーズ)の生産開始式を水島製作所(岡山県倉敷市)で開き、益子修会長が2020年3月期に同拠点で年間36万台を生産する計画を明らかにした。19年3月期は同31万台の見通し。今回の新型車の投入を機に、水島製作所の生産や国内販売に弾みをつける。3月中の発売を予定する。

 生産を始めた新型軽は、両社の提携戦略の中で日産が開発を主導した初めての車。基本性能を高めたほか、最新の運転支援技術を採り入れるなど6年ぶりに全面改良した。日産の運転支援技術と、三菱自の生産ノウハウを融合した。日産と三菱自が出資する共同事業会社「NMKV」の企画をもとに日産が開発し、三菱自の水島製作所が生産を担う。日産を含め連合を組む仏ルノーのエンジン設計なども採用した。

 式では益子会長が「両社の強みを結集した」とし、星野朝子日産専務執行役員は「自信作だ」と期待を込めた。来賓の伊原木隆太岡山県知事は「新型車の生産は(地域経済の活性化の)カンフル剤だ」と歓迎した。伊東香織倉敷市長や片岡聡一総社市長なども出席した。
日刊工業新聞2019年3月15日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
三菱自にとってもルノー主導の開発に引きずられるのは嫌だろう。益子さんと日産の西川社長のホットライン、コミュニケーションの頻度はびっくりするぐらい多い。 

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