日本企業の投資待つアフリカ、SDGsが進出のきっかけに?

UNIDOが進出支援を強化

UNIDO東京事務所によるアフリカ関連のセミナー

 経済成長で貧困問題などの解決を目指す「アフリカ開発会議(TICAD=用語参照)」が8月28日、横浜市で開かれる。持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を掲げる企業にとってはアフリカ進出の機会だ。国連工業開発機関(UNIDO)東京事務所は投資セミナーの開催や企業をサポートする現地アドバイザーを増員するなど、2019年は進出の支援体制を強化する。  「企業向けにアフリカ関連セミナーを開くと、必ず満員になる」。UNIDO東京事務所の安永裕幸所長は手応えを語る。18年、同所は主催などで10回以上、アフリカ投資セミナーを開いた。参加者の多さから日本の産業界の関心の高さを実感した。  だが、進出への具体的な動きは鈍い。アフリカは貧困層が多く、日本企業は投資回収が不安だ。なんと言っても地理的に遠く、アジアを優先し、アフリカを次の市場と考える日本企業が多い。  安永所長は「日本への期待が高い。『日本企業は視察には来るが、いつ投資してくれるんだ』と言われる」と現地の声を代弁する。外資の進出が増えるほど、日本への信頼が集まっているという。他国の製品は故障が多く、日本製の品質の良さが際立っているからだ。ただ、他国企業も技術水準を上げるはずなので、いずれは日本の優位さはなくなる。  アフリカ市場への日本企業の早期進出を実現しようと、UNIDO東京事務所は現地アドバイザーを1人増員し、4人体制にする。アドバイザーは同所の職員であり、現地での許認可や提携先企業との交渉などで日系企業の“水先案内役”となる。現在はアルジェリア、エチオピア、モザンビークに配置する。  日本の優れた環境・エネルギー技術を集積した「環境技術データベース(DB)」の拡充も検討する。いま中小企業を中心に65社を登録し、同所がアフリカ諸国に紹介している。医療や農業、食品を加えた「サステナブル技術DB」に改称し、現地の広範囲なニーズに応えて日本企業の進出機会を広げる。  SDGsも追い風だ。「本業で社会・環境に良いことをするのがSDGs。多くの社会課題を抱えるアフリカでのビジネスに目を向けるメッセージだ」(安永所長)と期待する。TICADの日本開催もあり、19年は日本企業とアフリカ市場が近づきそうだ。

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