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「加熱式たばこ専用喫煙室」マークは従来の喫煙式マークと何が違う?

案内用標準マークの案が固まった
 厚生労働省と経済産業省は、加熱式たばこ専用喫煙室の案内用標準マークの案(図)を固めた。2020年全面施行予定の健康増進法改正により、喫煙所の場所を標識で明示する義務が生じるため、法律に基づく標準的なマークを設ける。従来の喫煙所との誤認を防ぐため、文字による補助表示も求める。日本工業規格(JIS)の案内用図記号の一つとして、19年7―8月ごろに制定する。

 従来型喫煙所のマークと区別するため煙を点線にし、操作ボタンを想起させる図柄も配置する。ただ、加熱式専用の喫煙所がまだ社会に浸透しておらず誤認リスクは残るため、当面は「加熱式たばこ専用喫煙室」と文字でも表示することを前提とする。

 改正健康増進法では従来のたばこと加熱式たばこを原則屋内禁止とし、例外的に喫煙を認める喫煙所は標識で明示することを義務付ける。加熱式だけ喫煙所内を飲食可能にするなど位置付けが異なり、表示の区別が必要。加熱式の利用者が急増している背景もあり、国は新たな標準マークを定める。

 改正健康増進法は、受動喫煙対策などのため18年通常国会で成立した。燃焼ではなく電気の熱でたばこ成分を生み出す加熱式も規制対象。だが、健康への影響が明確化されていないことなどから、専用喫煙所内は飲食が認められることになった。
日刊工業新聞2019年2月27日

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