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東大阪の企業がパラアスリートの“眼を護る”

山本光学、選手の声を聞きながら開発
東大阪の企業がパラアスリートの“眼を護る”

自国の国旗にデザインされたアイシェードを使用し活躍する海外選手

 山本光学(大阪府東大阪市、山本直之社長、06・6783・0232)は、日本で初めて開発したゴールボール競技用アイシェード「GB―161SP」の一般販売を始めた。パラスポーツである同競技の公平性を保つために必要なゴーグルで視覚を完全に遮断する。日本代表選手にヒアリングをしながら開発。選手に寄り添った商品づくりで、企業理念である「眼を護る」を具現化している。

 これまでゴールボール競技専用の製品は世界にも少なく、スキー用ゴーグルを加工して使用するのが一般的。同社では、設計を一から見直し、約1年半かけ安全性と遮光性の両立を実現。近年軽量化が進むゴーグルでは競技者の眼球や鼻に悪影響を及ぼすと考え、それに配慮した仕様だ。

 2018年12月にはトルコ・ゴールボール協会とのサプライヤー契約を結んだ。1―2月に千葉県で行われたゴールボールの国際大会には、各国のカラーにデザインした同社製品を無償で全ての選手に提供した。国内に限らず世界での販売を進め、シェアを伸ばす方針だ。
(写真・文=北山哲也)
日刊工業新聞2019年2月21日

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