フードロス対策で需要期待の脱酸素剤が変わり始めた!

三菱ガス化学、19年上期に省資源化製品を市場投入

脱酸素剤「エージレス」の製品例

 三菱ガス化学は食品の酸化などを防ぐ脱酸素剤「エージレス」で省資源化技術を開発した。主原料の鉄粉をより効率的に酸素と反応させる加工を施して製品の小型化を図り、顧客の効率輸送・包装に貢献する。タイ工場に同技術を導入して、2019年度上期に新製品の市場投入を目指す。  三菱ガス化学はエージレスの小袋に入れる鉄粉の反応を従来と比べて効率化できる特殊加工技術を確立した。これにより袋当たりの鉄粉使用量を現状比で15%以上減らせるとみられ、製品全体をより小さくできる。加えて、原材料費が近年上昇するなかで、製品価格を維持する“切り札”とも位置づける。  エージレスのマザー工場であるQOLイノベーションセンター白河(福島県白河市)で開発のめどが付いたため、タイ東部・チョンブリ県に構える工場への新技術導入を決めた。タイ工場は主に汎用品を製造する。  脱酸素剤は鉄粉などの入った小袋が酸素を吸収することで、菓子や畜産加工品、餅など食品の酸化を抑える仕組みだ。製品形状は小袋のほかに、包装フィルムやボトルをそろえる。  事業戦略の柱は日本に比べて未開拓な海外市場の深耕だ。欧米は長期保存の主流が缶詰であり、食品の包装内に入った小袋型エージレスのような異物を不快に感じる消費者も少なくない。そこで三菱ガス化学は今回の新技術でコスト競争力をつけた小袋型とともに、フィルム型などの拡販を進める。  18年にはフィルム型で海外初の大型案件を受注した。長期保存性などが評価されたのが決め手となり、カットハム商品の包装材に採用された。  フードロス(食品廃棄)は地球規模の社会的課題となっており、エージレスの海外展開に追い風が吹いている。 <関連ページ>

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