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インドだけじゃない!スズキ車がシェア55%の国で生産200万台達成

1982年に生産開始
 スズキのパキスタン子会社のパックスズキモーター(カラチ市)の4輪車累計生産台数が200万台を突破した。1982年の生産開始以来、36年での達成。このほどパックスズキの工場で、鈴木修スズキ会長(写真右)が出席し、同国のアブドゥル・ラザク・ダウード首相顧問らを招いた記念式典を行った。

 スズキは75年にパキスタン国営企業を通じて同社初の海外での4輪車生産を開始した。82年に設立したパックスズキでは日本の軽自動車をベースにした排気量800―1000ccの車を生産する。現在は「カルタス」など6車種を生産し、19年春には同660ccの軽自動車を投入する予定だ。同国でのスズキ車のシェアは約55%(17年度)という。
(2018年12月5日掲載)

日産が再参入


日産自動車はパキスタン市場に再参入する。現地パートナー企業が今後4年間で総額約44億円を投資。既存工場の増設や販売店の新設を進め、2020年に新興国専用ブランド「ダットサン」の生産・販売を始める。日産は10年に「サニー」の生産を終了し、現地生産事業から撤退。約10年ぶりに現地生産を再開することで、自動車需要を取り込む。今後、カラチのカシム港にある既存工場の増築や研究開発拠点の設置、従業員の教育など現地化に向けた準備を進める。生産再開に伴い、1800人以上の雇用を創出する見込み。

パキスタンでは経済成長を背景に自動車市場が成長しており、同国の年間販売台数は25年ころに現在比5割増の33万台規模に増える見通し。現在はスズキとトヨタ自動車、ホンダの3社で販売のほとんどを占める。
(2018年4月2日掲載)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
スズキがパキスタンで4輪車の組み立てを始めたのは1975年。4輪車の海外生産は初めてで、今やスズキの代名詞のインドよりも先でした。

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