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【今週のリケジョ】橋梁建設 世界かける

JFEエンジニアリング 藤井美久さん
「将来は海外の橋梁建設工事にも携わりたい」と意気込むJFEエンジニアリングの藤井美久さん(26)。橋梁架設の資材・重機の手配などを担当し、現場の安心・安全に貢献する。入社3年目を迎え、今月始まる工事では現場代理人を任された。「責任の重い仕事。しっかりやり遂げたい」と誓う。

社会に役立つ価値を実感


 横浜国立大学大学院都市イノベーション学府都市地域社会専攻を修了し、2016年に入社しました。高等専門学校時代から構造計算を含めた土木全般を学び、大学院では東日本大震災で被災した鋼橋の接合部を研究しました。当社は建設現場や設計、工場などジョブローテーションの中でキャリアを積めるのが魅力でした。

 これまで首都高速道路横浜環状北西線など3件の工事に携わりました。期間中は半年から1年、家具・家電付きのマンスリーマンションで暮らしていました。9月まで宮城県石巻市で震災復興関係の工事に関わり、あらためて社会に役立つ仕事だと感じました。

 仕事で心がけているのは全体像の把握と優先順位付け。材料手配ができておらず、作業者の手を止めた苦い経験があります。現場では荒天など想定外の事態も起こります。先輩を参考に、周囲と密に連携し、段取りをつけて行動しています。

 橋梁事業部で建設現場を担当する技術者は約100人で、女性は6人。自分なりに新しい事に挑戦しています。一つが情報通信技術(ICT)の活用。作業指示日報をタブレット端末で作成できるようにしたところ、他の現場にも水平展開することになりました。

 仕事の幅を広げるため資格の取得に励んでいます。海外勤務を目指し語学も勉強中です。スポーツで気分転換しています。宮城県のフルマラソンにも挑戦しました。
    

(文=編集委員・鈴木真央、写真=北山哲也)
日刊工業新聞2018年10月22日

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