東京五輪に向けたISO認証の活用法とは―日本適合性認定協会専務理事に聞く

日本適合性認定協会の久保専務理事・事務局長

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックは新国立競技場に話題が集中しているが、運用面でどのように取り組むかも重要な課題。同五輪ではイベント運営の持続可能性を対象にした国際標準規格「ISO20121」の適用が予定されている。ビジネスチャンスととらえる企業には、同規格を把握した上で関連ISO認証の活用が重要になる。日本適合性認定協会の久保真専務理事・事務局長に、五輪に向けたISO認証の活用法などを聞いた。 ―東京五輪の運営は「ISO20121」に基づいて実施される予定ですね。  「『ISO20121』はイベント事業者の運営マネジメントシステムであり、プロジェクトとしてのマネジメントシステムの側面も持つ国際規格だ。サステナビリティを追求した内容となっている。ロンドン五輪で初めて採用され、16年のリオ五輪でも活用するので、その取り組み内容を注視している」 ―運営者が同規格を適用するメリットは。  「五輪のような大きなイベントであれば、物品・サービスの調達でサプライヤーに統一的な考え方を浸透させ、一定品質を確保できる。サプライヤーの選択でも効率良く活用できる。結果として全体のサステナビリティも向上する」 ―サプライヤーはどのような対応が考えられますか。  「実際の運営がどうなるかまだわからないが『ISO20121』の目的を達成するために、運営サイドが物品やサービスの調達でさまざまな認証を念頭に置いた基準を示す可能性がある。サプライヤーとしては、品質マネジメントシステムの『ISO9001』や環境マネジメントシステム『ISO14001』などを取得していれば対応しやすいのではないか」 ―ISOの取得・活用が重要ですね。  「東京五輪を契機に海外投資を呼び込むのであれば、ISO取得が国内外に示せる評価となる。海外展開でも利用できるほか五輪以降も活用可能だ。今回を機会に認定・認証制度を知ってもらい、使い方とそのメリットをわかってほしい」 【記者の目/“通行証”の効果発揮】  東京五輪はISO認証を適用した運営が行われる。物品・サービスの調達で、直接的に環境や食品など個別のISO認証が要件になるかは不明だが、取得済みの企業が有利になるのは間違いない。サプライヤーはISO認証を国際ビジネス参加の”通行証“ととらえ、最大限に効果を発揮するように活用することが重要になる。 (村山茂樹)

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