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電力使わず、足踏みの力で水を浄化する非常用ろ過装置開発へ

メタウォーター
電力使わず、足踏みの力で水を浄化する非常用ろ過装置開発へ

試作機

 メタウォーターは足踏みで水を浄化する非常用ろ過装置(写真)の開発を始めた。河川などの水を装置へ投入するとセラミックス製膜で水中の汚れを取り除く。飲料水にならないが、非常時でもトイレや風呂、洗濯に使える生活用水を確保できる。

 2019年に完成して同社の国内拠点に配備し、希望する自治体に無償で貸し出す。水の浄化にはセラミックス製膜に水を送り込む動力が必要。

 通常はポンプを使うが、開発品は自転車の空気入れと同じ足踏みのエネルギーで送水するため、停電時でも浄化できる。

 同社は車載型ろ過装置を開発し、災害用のほか、水道が整備されていない地域の浄水施設としてアフリカ、東南アジアへ供給している。車載型よりも運びやすくして普及を進めようと足踏みタイプの開発に着手した。
日刊工業新聞 2018年9月24日
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
台車などで運べれば、車載用よりも利用できる範囲が広がります。設立10周年記念社会貢献事業として開発を始めるとのことです。

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