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パナソニック、家庭用エアコンすべて“IoT化”

センサー技術で高齢者の見守りや快眠支援の機能を搭載
パナソニック、家庭用エアコンすべて“IoT化”

先行してIoT対応が進む業務用空調。機器データをスマホから簡単に取り出せる仕組みを採用

 パナソニックは2019年4月以降に投入する家庭用エアコンを順次、IoT(モノのインターネット)対応製品に刷新する。利用者の生活習慣を人工知能(AI)が学習する仕組みや、センサー技術で高齢者の見守りや快眠支援といった機能を搭載する。天井付近に設置するエアコンは、部屋全体を網羅するデータを集めやすく、無線通信も遮られにくい。センサーの設置場所として優れる点を生かし、エアコンの機能を高度化する。

 利用履歴やセンサーで集めた周辺環境の情報を蓄積し、AIが学習する。調理などで温度が上がりやすい時間帯に、事前に冷やすなどして負荷を平準化し、省エネルギー性を高める。またセンサーで、夜中の目覚め回数などを計測。これを基に、温湿度や送風を制御して睡眠の質を高めたり、独り暮らしの高齢者の昼夜逆転や不眠を把握して、家族に通知したりする機能などを追加する計画だ。

 また、エアコンの修理スタッフがタブレット端末を使い、室外機のデータを取得できる仕組みも採用。保守員が不足する中、室外機を開ける手間を省く。

 廉価モデルを除くすべてラインアップで、こうしたIoTエアコンに順次刷新する。

 パナソニックは10年代前半、薄型テレビや携帯電話などの不振を受け、それらの製品に関わる技術者を白物家電や車載事業に移した。センサーや通信、データ分析などデジタル技術にたけた人材が日本で枯渇する中、同社は白物家電の開発に対応できるデジタル人材が豊富にいる点が強みとなっている。

 同社は家庭用エアコンで国内シェア首位。市場は飽和しつつあるが、IoTで機能を高めて成長を目指す。
日刊工業新聞2018年9月13日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
家電のIoT化によって、住宅におけるIoTサービスは増えていきそうです。住宅におけるIoTサービスとしては見守りなどはよく聞かれますが、キラーコンテンツはどこにあるのでしょうか。

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