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日本電産・永守会長、モーター研究離れに危機感

第4回永守賞、大賞にブーレント・シャルオル准教授
 永守財団(京都市南区、永守重信理事長、075・935・7731)は、モーターに関する技術者を表彰する「第4回永守賞」の大賞について、米ウィスコンシン大学マディソン校工学部機械工学科のブーレント・シャルオル准教授(写真前列右端)に授与した。

モーター研究は花形だ!


 シャルオル准教授はモーターの回転速度を変えるインバーター(電力変換装置)の高効率化などに貢献したことが評価された。海外勢の大賞受賞は今回が初めて。

 表彰式後の記者会見で、シャルオル准教授は「より良いモーターの開発には、(制御面や素材面などの)技術を統合することが必要だ」と強調した。永守理事長(同中央)はモーターの研究者が現在は減少傾向にあることを指摘。一方で「ドローン(飛行ロボット)も出てきて面白くなっている。本来、モーターの研究は華々しい位置にないといけない」と、国内外で永守賞の周知を進めたいとした。

 同賞はモーター関連の技術分野が対象。今回は77件の応募があり、シャルオル准教授を含む6人が受賞した。
(2018年9月4日)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
自動車やドローンなど、さまざまな場所で使われるモーターが増えている。数が多いだけに、大幅な省エネを実現するモーターができれば、社会への貢献は大きい。「永守賞」は、モーター技術に携わる若手・中堅研究者を対象とする技術表彰制度として日本電産が2014年に創設した。

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