再生エネ100%でないと、企業が来ない?

シンポジウムin千葉商科大学

パネルディスカッション

 『再生可能エネルギー100%の社会の実現に向けて 日本のマルチステークホルダーの取り組み』と題したシンポジウムが23日、千葉商科大学で開かれた。   (主催は【政府】外務省、環境省、【自治体】イクレイ日本、【NGO】CAN‐Japan、【企業】日本気候リーダーズパートナーシップ)  パネルディスカッションに登場した大倉紀彰氏(横浜市温暖化対策統括本部企画調整部担当部長)は「企業が安い再生エネがある地域を選んで進出するようになったら、どうするのか」と問題提起した。  海外では再生エネが普及し、コストが下がった。地域によっては風力や太陽光がもっとも安い電気になっている。しかも石炭火力と違ってCO2を出さない。企業にはクリーンな電気を安く購入できる環境ができている。対して日本は企業が調達できるCO2ゼロの再生エネ電気は限れる。購入できたとしても高価だ。  パネル討議に参加したルーカス・セイファート氏(H&Mジャパン社長)は、H&Mのグローバルでの再生エネ比率は94%と明かした上で、「再生エネ化できていない6%に日本が入っている」と残念そうに語った。  ニコラ・ガイガー氏(ロクシタンジャポン社長)も、「日本では再生エネにアクセスできたとしても高価」と話した。  大倉氏は、再生エネの普及とコスト低減は「企業立地戦略として重要」と力説。米アップルなど外資が拠点を構える横浜市にとっては切実な問題だろう。  東北の自治体が横浜市に再生エネ電気を売れるようになれば、東北の自治体にとっても「外貨獲得になる」と提案した。  100%再生エネ化を目指すと宣言したイオンの三宅香執行役(環境・社会貢献・PR・IR担当)も登壇。3月に宣言してから、再生エネの調達方法についてたくさんのアイデアが外部から寄せられているという。電気を大量に使う企業が再生エネを求めることは、普及やコスト低減だけでなく、新しい調達手段の開拓にもつながりそう。  会場となった千葉商科大学も、再生エネ100%を目指すと宣言した。原科幸彦学長は「他の大学からも、再生エネ100%について問い合わせを受けるようになった」と反響を話す。宣言は、”同業者”にも影響を与えるようだ。

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