「データが社会の共通言語になる」武蔵大学の教育とは?

根津育英会武蔵学園理事長・根津公一氏インタビュー

武蔵大学公式電子パンフレットより(写真はイメージ)

 1年次からゼミを必修とする人文・社会科学系の武蔵大学は、まもなく100周年を迎える武蔵中学・高校とともに学校法人・根津育英会武蔵学園のリベラルアーツ教育(教養教育)を土台とする。ここ数年でロンドン大学との連携やデータサイエンスのコースなど、3学部すべてで英語力と国際化を重視したプログラムを始めた。学園創立者の孫で、東武百貨店の社長・会長も務めた根津公一理事長に、同大が掲げる“リベラルアーツによるグローバル市民の育成”の戦略を聞いた。  ―経済学部で可能なロンドン大学の国際プログラム履修では、4年強で両大学の学位を取れるそうですね。  「世界最高水準のロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの学術指導の下、日本で武蔵大の教員が英語で講義をする。留学費用の負担がないのがメリットだ。マクロ経済学、国際ビジネス、海外関係論などをリベラルアーツとして学ぶ。これを足がかりに卒業後は、ロンドン大の多様な専門大学院などへ進学する道が開ける」  ―社会学部では「グローバル・データサイエンスコース」を始めました。  「これからは英語とデータが社会の共通言語になる。学園の教学と経営をつなぐ有馬朗人武蔵学園長(元文部大臣)が、よい研究者を集めてくれた。企業は『どのようなデータをどのように活用するか』が分かる営業や販売の文系人材を求めている。日本ユニシスや広告代理店のアサツー ディ・ケイと、講座などで連携している」  ―教育研究の変化を支える経営が重要になりますね。  「学園は無借金経営だが、語学研修に送り出す学生が増えてお金がかかる。大学の年間運営約55億円のうち、給付型奨学金は1億円超。通常の大学が1%程度なのに比べて踏み込んだ支援をしている。また教員研修のサバティカル休暇も4年に1度程度と多く、個人研究費もしっかり出している。小規模でも強くてぴかぴかの大学にすることが、東京ならできる。今はその投資の時期だ」

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