大日本印刷が“コトづくり”で事業拡大狙う

BツーCビジネス拡充へ

メットライフドーム(埼玉県所沢市)で行われた可搬式写真撮影機を使ったイベント

 「写真プリント市場には限界がある。事業部として第3の創業は“コトづくり”と位置付けている」。大日本印刷専務執行役員の小池正人は、主に写真を扱うイメージングコミュニケーション事業部の展望をこう語る。従来のBツーB(企業間)取引に加えてBツーC(対消費者)ビジネスの拡充が成長のカギを握る。  5月の社長交代会見で、当時副社長だった北島義斉は「スポーツやコンサートの会場で、その時その場所でしかできないサービスや海外の販売拠点を生かした写真事業をさらに強化したい」と宣言。出版印刷以外の分野に進出した“第2の創業”に続き、受注体質から能動体質への変革を図る構えを示した。  2017年に出資したベルギーのシェアリングボックスが持つ可搬型の写真撮影機は、企業が主催するBツーCイベントで活用されている。資生堂は、プロ野球の球場で観客にメークをするブースで同撮影機を使用。撮影したデータは参加者にプレゼントし、会員制交流サイト(SNS)での投稿を促すことで、化粧品のPRにつなげた。同撮影機は、1週間50万円程度でレンタルが可能だ。  これまでイメージングコミュニケーション事業は、企業への出資やM&A(合併・買収)によって拡大してきた。04年に米ピクセル・マジック・イメージングへの出資で米国の写真事業に本格参入を果たすと、06年にコニカミノルタの写真事業、11年にはソニーの業務用デジタルフォト事業を譲受。商圏をグローバルへ拡大した。さらに14年には米子会社が自動写真撮影印刷システムを製造・販売する米フォト・ファンタジーを買収している。  同事業部内ではイベントなど“コトづくり”に関する事業は現在1割程度だが、5年後をめどに3割程度への拡大を目指す。 (敬称略)

続きを読む

関連する記事はこちら

特集