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進化する眼鏡、次は「冷しメガネ」?

 メガネはこの10年で大きく変わったモノの一つだ。以前は数万円する高価な医療器具という位置付けで一本を長く使った。それが今は1万円以下で売っており種類も豊富。一人で1週間分そろえるメガネニスタも珍しくない。

 すっかりファッションアイテムとなったメガネ。大事なプレゼンの日はシャープな印象を与えるメタルフレームが良い。週末はカジュアルなウェリントン型をチョイスし、アフターファイブに備えたい。職場での服装の自由度が高まった今、コーディネートはサラリーマンの腕の見せどころだ。

 機能やサービスの進化も著しい。パソコンのブルーライトカット、ドライブなどシーンごとに見え方を最適化したレンズも登場した。老眼鏡では個人の用途をきめ細かく把握し最適な商品を提案するサービスが人気だ。

 今後の進化を期待したいのが、メガネ型情報端末。レンズにデジタル情報を映し出せたり生体情報を取得できたりする機能を磨き上げれば、生産現場の効率化や作業者の安全確保などでもっと活用できそう。

 夏はメガネ愛好者にとっては少々辛い季節。目の周りに熱がこもるかと思えば、汗でずり落ちてきたりする。かけると涼をとれる「冷しメガネ」の登場を待ちたい。
日刊工業新聞2018年8月1日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
なかなか市場が拡大しない「スマートグラス」。案外、「冷やしメガネ」のような単純な生理的な欲求が起爆剤になるかも。

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