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設置企業はわずか5%、AI・IoTの利活用には「最高デジタル責任者」が必要

総務省、2018年版情報通信白書を発表
 総務省が3日発表した2018年版情報通信白書によると、人工知能(AI)・IoT(モノのインターネット)利活用時の課題として、日本企業は欧米企業に比べビジネスモデルの構築や戦略立案を挙げる割合が高かった。AI・IoTの活用効果や、効果を最大限活用するための方策が具体的に見通せていない様子がうかがえる。

 AI・IoT利活用時のビジネスモデル構築を課題に挙げた日本企業の割合は18・5%。米国の5・4%、ドイツの7・6%に比べ大幅に高かった。自社のニーズに即したソリューションや製品・サービスを課題とした日本企業の割合も13・4%と、米企業の8・5%、英企業の7・4%を上回った。

 組織としてのビジョンや戦略立案、組織風土を課題とする日本企業もそれぞれ約8%と、2―3%だった欧米企業より高かった。

 さらに、ICT(情報通信技術)活用を主導する最高デジタル責任者(CDO)を設置済みの日本企業は5・0%と英企業の27・4%、米企業の16・8%を大幅に下回った。CDOや最高情報責任者(CIO)設置を核とした組織整備を進める必要がありそうだ。

 一方、情報通信システムの品質や価格を課題とした割合は欧米企業より低かった。通信回線の品質や速度を課題とした日本企業は16・1%と、米企業の25・1%、英企業の22・8%を下回り、独企業(15・9%)とほぼ同じだった。情報インフラの整備に関しては欧米企業より進んでいると言える。
日刊工業新聞2018年7月4日
葭本隆太
葭本隆太 Yoshimoto Ryuta デジタルメディア局DX編集部 ニュースイッチ編集長
ニュースイッチではAI活用が進んでいない実態をあらわした調査結果の記事(https://newswitch.jp/p/13095)やAIに戸惑う労働者が多いことを示した調査結果の記事(https://newswitch.jp/p/13116)なども掲載しています。

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