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デジタルコンテンツであえての“アナログ”風が人気!

インクのにじみを表現
デジタルコンテンツであえての“アナログ”風が人気!

微妙な違い、わかりますか?

 紙にインクがにじんだ“味がある”文字をスマートフォンやタブレット端末などで再現―。大日本印刷は、活版印刷の風合いを再現した「秀英にじみ丸ゴシックB」を、モリサワ(大阪市浪速区)から今秋に発売する。ディスプレーやデジタルサイネージ(電子看板)をはじめ、電子書籍などでの利用を見込む。開発したフォントなどの利用料とコンテンツの企画・制作費など合計で、2020年度までに3億円の売り上げを目指す。

 デジタルメディアが普及する中、企業のロゴや広告など、あえてアナログな風合いにしたデザインが好まれる傾向があるという。秀英にじみ丸ゴシックBは、紙とインクの質感を再現する「にじみ効果」を使い、手作業で活版印刷をしたようなアナログ感やレトロ感を演出する。美術館などで、ディスプレーに工芸品の説明を表示する際などにも有用という。

 活版印刷は、インクがついた活字を紙に押し付けて印刷する。その際に自然に生じるインクのにじみや、文字のかすれなどの「ゆらぎ」が、風合いになるという。
日刊工業新聞2018年6月25日
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
「おや?」と思わせるのは、大量なコンテンツの中から選ばれるポイント。フォントの違いで、コンテンツを見る時間が長くなれば成功だと思います。

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