レーザー核融合エンジンで特許取得、米ボーイング
実用化は???だが、飛行機やロケット、宇宙船への応用想定
航空機のエンジン内部でレーザー核融合を起こし、それを推進力にして空を飛ぶ。米ボーイングのエンジニア3人によるそんな”ぶっ飛んだ”発明が、米国特許商標庁(USPTO)によって6月30日に特許と認められた。
ボーイングがこの発明をもとに核融合エンジンの開発に乗り出すかどうかは不明。技術的にも実用化はかなり難しいとみられるが、特許の文面を見る限り、飛行機やロケット、ミサイル、宇宙船などのエンジンへの応用を想定しているようだ。
この「レーザーを動力源とした推進システム」の原理は次の通り。重水素あるいは三重水素といった水素の放射性同位体が入った燃料ペレットをエンジンの空洞部分に送り込み、1本以上の高強度自由電子レーザーをこのペレットめがけて照射する。ペレットは一瞬で蒸発し、核融合反応が起こる。そして副生物の水素やヘリウムが、空洞内部のパラボラ状の隔壁に高速で衝突。いずれもエンジン後方にまっすぐ跳ね返されることから推進力が生まれる(図参照)。
この隔壁はウラン238でコーティングされていて、そこに核融合で生じる高エネルギーの中性子がぶつかると膨大な熱が発生する。そこで、隔壁の周囲に循環させる冷却液でその熱を回収し、これを熱源としてタービンで発電することで、レーザーのエネルギーに再利用する。
レーザー核融合で推進力を確保しながら発生した熱の一部を利用し、レーザーのエネルギー源にする仕組みのため、運用中は外部からのエネルギー供給がなくて済むという。
ボーイングがこの発明をもとに核融合エンジンの開発に乗り出すかどうかは不明。技術的にも実用化はかなり難しいとみられるが、特許の文面を見る限り、飛行機やロケット、ミサイル、宇宙船などのエンジンへの応用を想定しているようだ。
この「レーザーを動力源とした推進システム」の原理は次の通り。重水素あるいは三重水素といった水素の放射性同位体が入った燃料ペレットをエンジンの空洞部分に送り込み、1本以上の高強度自由電子レーザーをこのペレットめがけて照射する。ペレットは一瞬で蒸発し、核融合反応が起こる。そして副生物の水素やヘリウムが、空洞内部のパラボラ状の隔壁に高速で衝突。いずれもエンジン後方にまっすぐ跳ね返されることから推進力が生まれる(図参照)。
この隔壁はウラン238でコーティングされていて、そこに核融合で生じる高エネルギーの中性子がぶつかると膨大な熱が発生する。そこで、隔壁の周囲に循環させる冷却液でその熱を回収し、これを熱源としてタービンで発電することで、レーザーのエネルギーに再利用する。
レーザー核融合で推進力を確保しながら発生した熱の一部を利用し、レーザーのエネルギー源にする仕組みのため、運用中は外部からのエネルギー供給がなくて済むという。
ニュースイッチオリジナル