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新入社員、副業したいが60%近く

年金には不安・・・
新入社員、副業したいが60%近く

働き方に多様なニーズ

 産業能率大学がまとめた2018年度「新入社員の会社生活調査」によると、会社に副業ができる制度があったら利用したいかの問いに「利用したい」「どちらかといえば利用したい」を合わせると過半数の56・6%に達した。同様に利用したい制度はテレワークが65・8%、時差出勤が79・9%となった。

 働き方改革が注目される中、新入社員の働き方に対する多様なニーズがうかがえた。

 働き方に関心が集まる一方、老後の収入となる年金制度に対する不安も寄せられた。現役世代と年金受給者世代の割合が25年には2対1になると予想されている。こうした背景を受けて将来支給される公的年金を老後の収入として期待しているかとの問いに「期待していない」「どちらかといえば期待していない」を合わせると62・2%に上った。

 新入社員に目標とする役職・地位の問いでは女性の上昇志向がうかがえた。今回の調査で課長以上を目指す女性が41・1%となり、00年度以降で初めて4割を超えた。特に課長クラスは前年度に比べ8・2ポイント増の15・6%と00年度以降で最高ポイントとなった。

 また、新入社員の多くが利用している無料対話ソフト「LINE」などのメッセージアプリの業務使用については「使用したい」が50・7%、「使用したくない」が49・3%となり意見が分かれた。

 調査は同大が開いた新入社員セミナーの参加者109社445人を対象に書面アンケートで3月29日から4月11日に実施。全員から有効回答を得た。
(2018年6月19日 日刊工業新聞)
梶原洵子
梶原洵子 Kajiwara Junko 編集局第二産業部 記者
どう働きたいかは、世代や性別、国籍などによってそれぞれ。世代は特に顕著に違いが出るのだと思います。選択肢が増えることに加えて、いろいろな働き方の人が同じ職場にいる時に不公平感が出ないルールや環境づくりが大事です。

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