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中国の廃プラ輸入停止を追い風に、総菜向け容器の需要を取る!

エフピコが新工場を建設
 エフピコは、再生ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を用いた食品容器を製造する新工場を筑西工場(茨城県筑西市)の隣接地に建設する。新工場は2階建てで延べ床面積約9240平方メートル。再生原料を用いたシート押し出し成形、容器成形の生産ラインを6ライン設ける計画だ。年内に着工し、2020年3月期中に完成する予定。

 新工場の総投資額は約40億円。スーパーやコンビニエンスストアの総菜向け容器の需要拡大に対応する。

 子会社の西日本ペットボトルリサイクル(北九州市)の再生PET樹脂の生産能力も現状比5割高める。19年内には生産量を年1万5000トンにする。設備投資額は約12億円。

 エフピコグループ全体で再生PET樹脂を年5万トン生産している。

 17年に中国が廃プラスチック輸入を停止し、国内の回収PETは中国に輸出できなくなったことから、国内で原料が調達しやすい環境になっている。
日刊工業新聞2018年5月30日
土田智憲
土田智憲 Tsuchida Tomonori かねひろ
平成28年の中国への廃PET樹脂の輸出は23万トンだったそう。(日本容器包装リサイクル協会調べ)。中国が廃プラスティック輸入を停止したことで、日本の回収PETが行き場を失い、溢れかえるという話がある中で、それを打破できる可能性の見えるニュース。

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