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山形発、産学官の「長期熟成生ハム」が誕生

伊パルマ製法で18カ月
山形発、産学官の「長期熟成生ハム」が誕生

地元素材を用いたノービレ

 山形県内の産学官が連携し、長期熟成骨付き生ハムを開発した。約5年間の共同研究で熟成期間の最適化を探るなど開発を進め、東北ハム(山形県鶴岡市、帯谷伸一社長)が商品化。自社ホームページを通じた限定販売に乗り出した。「原木」と呼ぶ骨付き生ハム(約8キログラム)で、当初は年間50本の生産を見込んでいる。

 長期熟成骨付き生ハムの商品化は、山形県の研究開発補助事業「バイオクラスター形成事業」による成果。東北ハム、慶応義塾大学先端生命科学研究所、山形県工業技術センター庄内試験場が共同研究に参画した。事業全体のコーディネートは、庄内地域産業振興センター(鶴岡市)が担った。

 商品名は「庄内プロシュート『ノービレ』」。プロシュートと呼ばれる骨付きもも生ハムの産地として知られるイタリア・パルマの製法に準じた工程を採用し、山形県産豚など地元を中心とした素材を用いた。

 ノービレはスライスした商品(内容量80グラム)も用意した。消費税込みの価格は1296円。
日刊工業新聞2018年2月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
共同研究による官能試験や味分析による熟成期間の検討を重ね、熟成期間は「18カ月が最適」(帯谷社長)という。

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