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目まぐるしいがん診断技術革新に対応 サクラファインテック、日米欧で連携推進

目まぐるしいがん診断技術革新に対応 サクラファインテック、日米欧で連携推進

新CIを内外に訴求(サクラファインテックUSAの展示ブースイメージ)

 サクラファインテックジャパン(東京都中央区、石塚悟会長兼社長、03・5643・2630)は、世界共通の新しいコーポレートアイデンティティー(CI)を導入し、全世界で統一する。世界規模でがんの診断・治療技術が進展する中、がんの治療方針を決める病理診断技術の革新に日米欧の世界3極で連携して取り組み、世界標準の技術提供を内外に打ち出す。

 新CIは企業メッセージを「病理のための継続的なイノベーション(技術革新)」と定め、がん診断を進展させるため自己変革に取り組む。コーポレートカラーを従来の歴史・伝統を意味する赤に加え、新鮮・革新を意味する青も加え、デザインを一新する。創業400年の歴史と実績を示すサクラのロゴマークは維持する。

 4月をめどに全世界でホームページのデザインを統一するほか、商品カタログや名刺・封筒なども新デザインに順次変更する。展示会などでも新デザインを訴求する。

 サクラファインテックは2001年にサクラ精機のラボ事業部門が分離・独立して設立。米国にサクラファインテックUSA(カリフォルニア州)、欧州にサクラファインテックヨーロッパ(オランダ)を展開する。

 17年4月に日本で発売した病理標本作製の自動染色装置「ティシュー・テックプリズマプラス」など製品レベルで、世界標準の製品企画、設計・開発、マーケティング活動に着手するなど、連携の重要性が高まっていた。
日刊工業新聞2018年1月30日
村上毅
村上毅 Murakami Tsuyoshi 編集局ニュースセンター デスク
がんの診断技術の進展は目まぐるしい。世界各地で得られた知見を、速やかに世界に共有化、標準化することは不可欠だ。サクラファインテックの新CIでも「Think global,act local」の理念も盛り込んでいる。グローバルに考え、ローカルで行動する、というメッセージは、ややもすると“地域最適”に陥りがちな日本企業にとって、共通するテーマではないか。

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