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耕作放棄ハウスを「再生」 水耕栽培、遠隔管理で作業者の負担低減

グリーンリバー、バジルやサニーレタスなどの葉物野菜を生産
耕作放棄ハウスを「再生」 水耕栽培、遠隔管理で作業者の負担低減

八幡平市で実証を進める水耕栽培施設

【福岡】グリーンリバーホールディングス(福岡市博多区、長瀬勝義社長、092・471・7332)は、遠隔管理システムと水耕栽培装置を活用した農業に乗り出す。耕作放棄ビニールハウスを活用し、安定した収穫量を確保しつつ作業者の負担低減につなげる。2018年春に本格運用を開始し、全国展開を目指す。

 栽培には垂直型の水耕栽培装置を活用し、バジルやサニーレタスなどの葉物野菜を生産する。ビニールハウス内の温度や湿度、養液などはMOVIMAS(東京都新宿区)の農業用制御システムで管理する。遠隔管理するため現地での作業は植え付けや収穫などマニュアル化されたものに限られるため、導入しやすい。

 現在、岩手県八幡平市で試験栽培を実施し、収穫したバジルを試験的に出荷するなど実証を進めている。耕作放棄ビニールハウスを活用することで、地域農業の再興や雇用創出も見込む。

 本格運用にあたってはビニールハウスの設備や土地の出資者を募集する。栽培を手がけるグループの農業法人が出資者にレンタル料を支払い、収穫物を買い取って食品加工メーカーに供給する形態を想定している。当初は八幡平市にある20棟から展開し、拡大する。
日刊工業新聞2017年11月17日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
いままで農業に関わったことのない事業者でも参入できそうなモデルです。

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