経団連は衆院選の結果をどう見るか

政治特別委員会委員長(JR東日本相談役)・大塚陸毅氏

大塚陸毅氏

 安倍晋三政権の継続を歓迎する経済界―。衆院選を経て政権基盤が一層強固になったからこそ、新内閣には、手つかずだった“痛み”を伴う改革に真正面から切り込む姿勢が期待される。2021年までも視野に入る長期政権と経済界は、どう向きあうのか。経団連政治特別委員会の大塚陸毅委員長(JR東日本相談役)に聞いた。 ―衆院選をどう総括しますか。 「自民党の勝因は野党の分裂が有利に作用したことだけではない。むしろ民主党(現民進党)政権時代の混迷ぶりが有権者の脳裏をよぎったのだろう」 ―経団連は健全な野党の存在を望んでいます。立憲民主党は一翼を担えますか。 「反対ばかりを唱えるようでは建設的な国会論戦が期待できない。そうでないことを祈る」 ―新内閣への期待は。 「財政健全化を前提とした持続可能な社会保障制度の構築に真正面から向きあってほしい。(19年10月の)消費増税は予定通り実施しなければならない。政権には、これまで以上に国民の厳しい目が注がれていることを自覚するべきだ」 ―政権と経済界との良好な関係をどう生かすべきですか。 「経済が良くならないと政治にもの申すことはできないし、その逆もしかり。政治とは緊密に対話を重ね、政策推進することで経済全体が良くなる好循環が必要だ。その循環は動きだしているが勢いに欠ける。我々は(政権に)言うだけでなく、やるべきこともやる」 ―そのひとつが4年連続の賃上げですか。 「ベア(ベースアップ)の問題はだいぶ頑張ったと思うがそれだけではない。労働生産性の向上や多様な人材の活用など企業はもっと努力できる」 ―働き方改革関連法案をめぐる議論に続き、衆院選では連合の立ち位置の難しさも浮き彫りになりました。現状をどう見ますか。 「立ち入ったことは控えるが組織としての一体感は(今後も)維持されるとみる。今まで積み重ねてきたものを壊すことは、得にはならないのではないか」

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