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ホット飲料商戦、早くも過熱。「い・ろ・は・すHOT焼きりんご」って?

新顔続々、振るわなかった夏商戦から挽回狙う
ホット飲料商戦、早くも過熱。「い・ろ・は・すHOT焼きりんご」って?

冷夏で振るわなかっただけに、各社とも冬商戦に期待

 「ホット飲料」商戦が早くも熱を帯びている。サントリー食品インターナショナルはコーヒー「クラフトボス」、日本コカ・コーラは天然水「い・ろ・は・す」で、それぞれホット商品を発売。伊藤園は「タリーズコーヒー」で、電子レンジ対応の商品を16日に発売する。日本盛(兵庫県西宮市)は日本酒、めいらくグループ(名古屋市天白区)はチルドカップスープで電子レンジ商品を発売。冷夏で夏商戦が振るわなかっただけに、各社の期待は“熱い”。

 秋冬になると飲料各社がそろって緑茶や紅茶、コーヒー、缶スープ、しるこなどでホット商品を発売する。2017年はこれら常連組に加え、新顔が多い。

 日本盛の「燗酒180mlボトル缶」は温めても褐色変化や劣化臭が生じず「開発期間に約6年かけた」(森本直樹社長)。コンビニエンスストアのホット陳列棚での販売を狙う。

 日本コカの「い・ろ・は・すHOT焼きりんご」は天然水に津軽産のリンゴエキスを加え、甘さと香ばしさが特徴。めいらくグループの「スジャータ中華たまごスープ」は、チルドスープならではの具材感を家庭の電子レンジで体験できる。

 伊藤園の「タリーズコーヒー スムースブラックMEDIUM」は、業界初めてのレンジ対応ペットボトル商品。容量は500ミリリットルのたっぷりサイズで、時間をかけてコーヒーの香りが楽しめる中身設計にした。「飲用シーンの多様化で、容器を開けてすぐに飲むのではなく、長時間でじっくり味わう飲み方が増えている」(同社)。

 サントリー食品の「クラフトボス ブラックホット」も、同様だ。長時間かけて、じっくり味わう設計。缶コーヒー愛好者は中高年男性が圧倒的に多いが、女性や若者などの新需要を取り込む。

 このほか、アサヒ飲料は「フォション焼きリンゴ仕立てのアップルティー」を10日に発売、キリンビバレッジは「午後の紅茶」ブランドで「ホットダブルベルガモット」「ホット茶葉2倍ミルクティー」などを販売している。

 ホット飲料の愛好者は、女性が多い。各社がホット飲料に注力するのは、女性需要をうまく取り込みたい思惑もある。
日刊工業新聞2017年10月3日
松井里奈
松井里奈 Matsui Rina 総合事業局イベント事業部 副部長
「い・ろ・は・すHOT焼きりんご」はどんな味になっているのか気になる。特に女性の興味を引きそうだ。

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