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「フレンチブルドッグと住む家」など、犬種の特徴とらえた設計の家提案

ミサワホーム多摩、ペット共生戸建て賃貸
「フレンチブルドッグと住む家」など、犬種の特徴とらえた設計の家提案

犬がひっかく恐れのある高さまで専用の内装材を使うなど工夫がなされている

 ミサワホーム多摩支社(東京都立川市)は犬種を限定したペット共生型の一戸建て賃貸住宅の企画・設計を始めた。犬種の特徴をとらえた設計を採用することで、ペットを大事にする入居者のニーズをつかめると判断した。第1号物件として「フレンチブルドッグと住む家」を10月に東京都武蔵野市内で着工する。

 犬種をフレンチブルドッグに限定した賃貸戸建ての建築を予定する武蔵野市・吉祥寺エリアは、ペットを飼いやすい環境が整っており、ペット共生型の賃貸住宅へのニーズも大きい。特にフレンチブルドッグはこだわりの強い飼い主が多いとみている。家賃設定の面でも有利だという。

 フレンチブルドッグは皮膚病になりやすかったり、骨格の関係で段差が苦手だったりする。こうした特徴を設計に反映し、物件を作り込む。皮膚のしわに汚れがたまりにくい床材や、段差が少ない階段を選ぶ。犬の目線に合った低い位置の窓もつくる。コンセントは手が届かないように高い位置に設ける。

 年末から入居者の募集を開始し、申し込み状況などを踏まえて次の物件の検討に入る。完成後も必要に応じて手を加え、蓄積したノウハウは注文住宅の企画・設計にも生かす。

 国土交通省の調査によると7月の賃貸住宅の着工戸数は2カ月連続で減った。地方での物件の供給過剰が問題視されているほか、都市部では事業者間の競争が激化している。ミサワホーム多摩支社は「オーナーの考え方もくみ取り、より快適にペットと過ごせる住宅を供給していきたい」(長谷川真一市場開発部部長)としている。
日刊工業新聞2017年9月15日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
腰を痛めやすい、運動量が必要など、犬種によってさまざま。犬種の特徴に合わせた家は高齢化したペットとの共生にも優しそうです。

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