気象庁、気象データを企業に提供。AI活用し販売量など予測

ひまわり9号が撮影した画像(気象庁提供)

 気象庁は、気温や天気などのデータを企業に提供し、人工知能(AI)を使って企業の生産性向上につなげる実験を2018年度に始める。企業は、気象データを基に作成した商品の需給予測などに沿って、生産や販売計画などを策定。廃棄ロスの削減や売り上げの増加などにつなげる。18年度予算概算要求に4900万円を盛り込んだ。  製造・物流、小売り、農業の3テーマを設定。テーマごとに、民間気象会社やIT企業、コンサルティング会社、学識経験者など10者弱程度で構成する協議会を立ち上げる。  気象庁は、1カ月先までの気温や天気、風、日射量といったデータを協議会に提供する。そのデータと各業界が持つビッグデータ(大量データ)などを組み合わせ、AIで分析。気温や天気などによって変わる販売量の法則性などを解析し、商品の需給予測などを作成する。  例えば製造・物流では、需給予測を基に生産を管理し、廃棄ロス削減などにつなげる。農業は気温の予測を栽培管理に生かし、収穫量増につなげる。また小売りでは、同予測を仕入れなどの計画に生かし、売り上げ増を目指す。  18年3―4月頃に参加者を募集し、協議会を立ち上げる。協議会には無料で参加できる。成果を19年3月をめどに公開する。  気象庁はこれまで、日本アパレル・ファッション産業協会(JAFIC)と共同で、2週間先までの気温予測を売り場作りに活用。その結果、気温の低下に合わせて売り場を変更しない場合、4万9000円分の粗利益額喪失につながる可能性があるといった試算を示した事例がある。

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