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総合大として唯一の存在に。慶応が東京歯科大と合併協議開始

総合大として唯一の存在に。慶応が東京歯科大と合併協議開始

慶応大の三田キャンパス

学校法人の慶応義塾と東京歯科大学は26日、東京歯科大の歯学部を慶応義塾大学に統合し、法人を合併する協議を始めたと発表した。時期は2023年4月をめどとする。これにより慶大は日本の総合大学として初めて医学部、看護医療学部、薬学部、歯学部の医療系4学部を持つことになる。

東京歯科大の創設者は慶応義塾の出身であり、慶応義塾三田キャンパス(港区三田)の近くに高山歯科医学院(現在の東京歯科大)を開校した。歴史的関係を一要因に、東京歯科大が統合・合併を申し入れた。慶応義塾は医歯連携や医工連携の教育・研究、付属校生徒の進路拡大を期待して協議開始を決めた。

日刊工業新聞2020年11月27日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
慶応は10数年前に共立薬科大学を吸収合併している。当時、記者会見で共立薬科側が、「経営状況はまったく問題ないけれど、近隣でもあり合併した方が、関係者のプラスになると判断した」といった発言を耳にして、「すごいなあ、慶応にはこんな優良な話が寄せられるのか」と思ったものだ。もちろん法人、医学部双方のブランド力が高いためであり、合併でそれに磨きがかかっている。今回も同様だ。これにより医学、看護学、薬学、歯学がそろうのだが、4学部をそろえる総合大学は唯一と知ってさらに驚いた。

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