今日のリケジョNo.076

株式会社三菱化学科学技術研究センター

中塚 英美さん

(日刊工業新聞社2013年05月27日掲載)
中塚 英美さん

窓発電 世界で採用夢見て

株式会社三菱化学科学技術研究センターの中塚 英美さん

 三菱化学科学技術研究センターの中塚英美さん(31)は、有機薄膜太陽電池に使う有機材料の解析を担当している。大阪府立大学工学研究科の修士課程に進み、有機材料が光を吸収して発電する性能の解析技術を学んだ入社5年目の研究者だ。2015年度の製品化を目指す有機薄膜太陽電池は厚さ1ミリメートル以下と薄くて軽く、ブラインドなどに加工可能。高層ビルの窓を使った発電が世界中で採用されることを夢見て研究室の暗室で日々、解析を進めている。

「青い光」灯る光景に感激

株式会社三菱化学科学技術研究センター 製造技術本部 製造技術統括部 製造技術1部成形技術1グループ 鈴木智子さん

 レーザーなどを使って開発部隊から依頼された有機材料の電子の動きを測定し、悪影響を及ぼす部分などを見つけ出して開発部隊にフィードバックする仕事をしています。光を電気に変えるエネルギー変換効率が11.7%と世界的に見ても高性能な試作品を使って誰も踏み込んでいない未知の領域を解析する仕事にやりがいを感じますね。自分が関わった技術が特許になった時は本当にうれしかったです。
 赴任当初は開発部隊との意見のすりあわせに苦労しました。開発部隊が求めるデータをきちんと出すことで初めて信頼してもらえるようになります。そのためには、あらゆる研究者の文献を読んで知識を深め、新しい解析手法も編み出さねばなりません。現在も日々勉強中です。
 大学の研究室で有機ELを作ったとき電気を流したら青い光がともった光景に感激しました。有機材料を使った新しいものを世界中の人たちに使ってもらいたいと思って今も有機材料の研究を続けています。
 動物が好きだったので大学では馬術部に入りました。今も乗馬クラブに通っているのですが、自分の思う通りに馬を操るのが本当に難しい。その分、他人が乗りこなせない馬を気持ち良く乗りこなせたときの達成感はたまりません。馬も有機材料もデリケートなだけに乗りこなす難しさは同じ。でもきっと乗りこなして見せます。

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