未来を創るリケジョNo.2

七尾 美子さん

レールを外れる活動

七尾 美子(ななお・よしこ)さん
物理システム工学専攻(リーディングプログラム生)2年

「レールを外れる活動」と自ら称し、海外研修やプログラムなどに積極的に参加する七尾美子さん。ストレートに中学、高校、大学と進路を歩んでいた彼女にとって、海外研修は一つの転機になったといいます。また、解明されていないことの多い超伝導について、日々忙しく研究を進めています。研究は黙々と、しかし興味の幅を広げいろいろなことにチャレンジしつづける姿が魅力的です。

超伝導のドラマチックさに惹かれる

七尾 美子さん

超伝導材料について、2つの研究をしています。1つは、銅酸化物について。従来の超伝導体になる物質のなかで、一番高温で超伝導に転移するのは銅酸化物をベースにした物質群です。ですが、なぜこの温度で超伝導体に転移するのかは分かっておらず、それを明らかにする研究をしています。もう1つは、銅酸化物に代わる超伝導になる新たな物質を探すため、銀酸化物に着目し研究を進めています。銀は銅と電子状態が近く、銅の代わりになりそうなのですが、銀酸化物の超伝導体物質はいままでに2つしか報告されていません。基礎研究なのですぐに社会に役立つものにはなりませんが、将来的にはエネルギー分野などに役立てばよいなと思います。

実は、大学に入るまで超伝導という言葉は知らなかったんです。学部生の時に超伝導の実験があり、ドラマチックに物質が転移するのが面白いなと思ったことと、超伝導は解明されていないことが多いと知って興味が湧き、研究室に入りました。

もともと数学が好きで理学部に進学しようとしていたのですが、「就職の幅が広がるから」と両親に勧められ、工学部に落ち着きました。今、大学には毎日来ています。毎日試料を作ったり、論文を読んだり、うまくいかなくて一日中悩んだり。農工大で過ごしてきて、不自由だなと思ったことはないです。先生たちも「恵まれている環境だ」と話しますし、そう思いますね。

レールを外れて挑戦する

七尾 美子さん

SRI international研修で初めて海外に行きました。5日間滞在し、英語が意外と聞き取れるな、ということを発見し「私なかなかやるな」と(笑)。また、初めて自分で海外に行こうと決めて研修に参加したことも、良いきっかけだったと思います。今までみんなと同じようなストレートな進路を歩むと何となく思っていたのですが、少しレールを外れてみようと挑戦してみたんです。研修では「相手に伝わるプレゼン法」についても学び、帰国してからはわかりやすいプレゼンをしようと試行錯誤中です。

レールを外れる活動の一環として、今年6月から8月にアメリカで開催される国際宇宙大学のサマープログラムに参加します。宇宙産業全体についてのプレゼンを行ったり、集まってきた学生や教職員とのワークショップを行います。もともと宇宙関係に興味があったので楽しみです。宇宙関連の仕事に就きたいと思っています。

でも、将来については悩み中。小さい頃から黙々と何かを追い求めることが好きで、中高生の頃からは、研究者になりたいと思うようになりました。でもこれからは、もしかしたら研究以外の仕事に就くかもしれません。

音楽が好きで時間があればピアノを弾いていますが、今はなかなか弾けていないです。また高校の時の吹奏楽部の友達とコンサートに行ったり、海外研修で出会った友達と文通するのも楽しみです。