3Mジャパン、自宅だけでなく病院・施設でも就業可能に

社外執務を週2日実施へ

 スリーエムジャパン(東京都品川区、デニース・ラザフォード社長、03・6409・3800)は、自宅や病院など職場以外での執務を認める「リモートワーク」で柔軟な働き方を提案する。2年間の試験運用を経て、1月に制度化した。足元では育児や介護のほか、病気やケガといった制約を抱える30―40人が利用する。ライフステージの変化に影響されずにキャリアを構築できる体制を整える。

 スリーエムジャパンは試験運用では自宅での就業に限定したが、要望を受けて執務場所を病院や介護施設などにも広げた。制度化にあたり、すべての正社員に携帯電話を支給したりチャットを導入したりするなどハード面を整備。社外での印刷制限やプライバシーフィルターの装着などの規約を定め、パソコンの持ち出しも可能にした。制度の利用には1年ごとの申請が必要で、前年度の人事考課も参考にする。

 1月から利用する社員のうち70%が育児を、残り30%が介護と病気・ケガを利用の理由に挙げる。

 同制度の就業時間は通常と同じ1日約8時間とし、原則として曜日固定の週2日を職場以外で執務できる。リモートワークにより通勤時間を保育園や介護施設への送迎に充てたり、通院の時間ができたりといった効果が出ている。産休や育休から復職した直後に活用する例もある。

 最近は早期の復職を目指し、同制度の利用を前提に出産・育児休暇を数カ月短縮したいという相談も寄せられているという。

 現時点では実際に利用する社員、職場に残る側の上司・同僚の双方とも、制度の不備を指摘する声は上がっていない。同社はまず17年度末をめどに、利用した社員に対する人事考課の妥当性などを確認し、課題を洗い直した上で、もう一段の制度充実につなげる。

日刊工業新聞2017年8月9日

昆 梓紗

昆 梓紗
08月09日
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現在は育児が70%ということですが、今後介護や病気での利用が増加するのではないかと思われます。「リモートワークは自宅での就労に限る」などとするとリモートワークの意味があまりないような気がします。

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