アクチュエーターの需要がすごい!THKが10年ぶり国内に新工場

増産へ国内外500億円投資、世界で自動化ニーズ

 THKは2018年までの2年間に500億円を投じて直動案内機器などの生産を拡大する。国内では山形県に、海外ではベトナムに新工場を建設し、中国では能力増強を前倒しする。日本での工場新設は10年ぶりとなる。人手不足などを背景に世界で工場の自動化投資が拡大する中、中国を中心にスマートフォン、半導体、自動車などの生産設備需要が増加。製造装置や工作機械の搬送や位置決めに使われる直動案内機器の受注が拡大しており、供給体制の整備を急ぐ。

 THKは直動案内機器の「LMガイド」やボールネジ、両部品を組み合わせたアクチュエーターなどの機械要素部品を手がける。同ガイドの世界シェアは50%を超える。

 直動案内機器の主力生産拠点の山形工場(山形県東根市)内に建屋面積3万平方メートルの新棟を建設する。建屋や設備を含めた第1期分の投資額は50億円。ボールネジやアクチュエーターを生産し、18年11月の稼働を予定する。アクチュエーターの生産能力を同工場の現状比約3倍に向上し、海外にも供給する。

 ベトナムでは25億円を投じてバクニン省の工場内に建屋面積1万3000平方メートルの新棟を建設する。18年10月にも稼働し、小型の「ミニュチュアガイド」の生産能力を全体で現状比3割以上引き上げ、各国に輸出する。

 中国では16年に新設した常州市の工場の建屋の約半分に当たる7000平方メートルのスペースに生産設備を導入。17年11月の稼働を予定し、LMガイドの生産能力を引き上げる。

 THKは通常年約150億円を投じて設備の更新や増強に取り組む。ただ中国を中心に直動案内機器の需要が拡大しており、従来とは別に投資を積みまして供給能力を底上げし、事業を拡大する。

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
08月06日
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THKが大規模投資に踏み切る。その背景には世界で同時期に複数の業界で起きた需要の盛り上がり、人手不足により各国で見込まれる工場の自動化投資の拡大、品質を重視し始めた中国市場の変化などがある。一方、生産財の直動案内機器は設備投資の動向に左右され需要の浮き沈みが激しい面がある。同社はIoTモノのインターネットの活用などにより生産の自動化を徹底し、需要の変動に対応できる柔軟な供給体制を構築する。
(日刊工業新聞第一産業部・西沢亮)

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