「宇宙活動法」に安全基準明記へ。企業参入促す

2018年11月以降にロケットの打ち上げ計画に対し適用

 宇宙ビジネス活性化に向けた法令の具体的な内容が定まってきた。内閣府の小委員会は1日、ロケットや人工衛星の打ち上げ・管理などの内容を定めた「宇宙活動法」の内閣府令案と審査基準案を公表。ロケットの安全基準や打ち上げ計画、人工衛星の構造基準などについて示した。規制が明らかになることで、企業はクリアすべき点を明確に把握できるようになる。企業の宇宙参入が活発になると期待できる。

 7日以降パブリックコメント(意見公募)を実施し意見を取りまとめ、11月に宇宙活動法の一部施行を始める予定。施行できれば、2018年11月以降にロケットの打ち上げ計画を持つ企業に対し、17年11月から申請の受け付けを始める。

 同法のロケットの安全基準において、飛行中断機能について明記。ロケットの打ち上げ計画に沿って安全確保に関する評価を行い、飛行経路や打ち上げ施設の周辺へのリスクが、国際標準や各国宇宙機関の水準の同等以下とすることを盛り込んだ。

 またロケットの打ち上げ計画では、ロケットの燃えがらや分離する物体が国内の陸地やその付近の海域へ落下しないことや、外国の領土や領海へ干渉しないようにすることなどを明記した。

 ロケットに搭載する人工衛星に関しては、衛星を構成する機器が簡単に飛散しない構造であることや、火工品による燃焼生成物の放出を必要最低限になるような配慮が必要であるとした。

 一方、施設の安全基準に関しては、打ち上げ施設の場所が打ち上げ作業の期間に適切な警戒区域を確保できる点や、セキュリティー対策に努めることを記した。 

 

日刊工業新聞2017年8月2日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
08月05日
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近年、人工衛星やロケットの低価格化などで民間の宇宙活動が活発化している。7月30日には宇宙ベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)が、民間主体で作ったロケットとして初となる打ち上げを実施した。今後、さまざまなミッションを行う人工衛星を搭載し、ロケットを打ち上げる企業が増えていくのは確実。同法の施行による日本の宇宙ビジネスの展開が期待される。
(日刊工業新聞科学技術部・冨井哲雄)

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